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一人ひとりが「じぶんを生きる」介護の現場へ。
新たなチームで挑む、介護福祉事業部/高齢事業部のこれから

高齢事業部2026.06.25
高齢事業部

今年4月から新体制となった介護福祉事業部。そのうち高齢事業部では、事業部の動きをより円滑に進めていくために、「経営企画」「人材開発・組織開発」「広報・PR」の3ポジションで、関東や関西などエリアを問わず各分野のスペシャリストを募集しています。
平成医療福祉グループのミッション「じぶんを生きる を みんなのものに」を軸に、高齢事業部はこれからどのように動こうとしているのか。 今回は、介護福祉事業部門を統括する平田 洋一部門長と、高齢事業部を率いる城野 葵本部長のお二人に、事業部が目指す方向性、それぞれのキャリアへの思い、そして求める人材像について語っていただきました。

次の二人にインタビュー

平田 洋一(介護福祉事業部門統括 部門長)

城野 葵(高齢事業部 本部長)

グループの施設にすでにある価値を創造し直す

介護福祉事業部は今年度から体制が変わり、新たなスタートを切っています。今、取り組んでいることについて教えてください。

平田:昨年2月に医療事業部から介護福祉事業部に移ってきて、会議体の整理などをし始め、ガーッと動き始めたのがここ半年ぐらい。中でも高齢事業部では介護現場の人手不足を解決するために、採用ブランディングも進めていかないといけない。今はそのために何を発信していくかを整え、言語化しているフェーズにあります。

城野:そのために、今の私たちはグループの介護施設にすでにある価値を創造し直しているところ、「0を1にする」感覚です。施設長をはじめ現場のスタッフのみなさんが、よい「ケア」を行っていても、それが当たり前のことになってしまっている。自分たちの取り組みに価値があると気がつきにくいし、外にどう伝えていいかもわからない。でも逆に、それができるのは現場を外から見ている私たち高齢事業部だから、私たちがやろうと思っているんです。

価値を創造し直していくうえで、課題に感じていることはありますか?

城野:「じぶんを生きる を みんなのものに」というグループのミッションがちゃんとあるので、これに沿ったケアをいかに現場でやれるようになるか。前提として、介護施設を「住まい」として考えていくなかで、今は利用者さんの生活リズムが、施設側の都合で作られているのが現状です。朝起きる時間やご飯の時間は選べないし、ご飯を「食べる・食べない」も選べない。夏のまだ明るい17時半頃に利用者さんが夕飯を食べている姿を見ると、「夕飯は暗くなってから食べたい人もいるかもしれない」という気持ちになります。

平田:「右へならえ」の生活が施設に根強くあるのはたしか。家だったら「今日はもう面倒くさいから餅一個でいいや」みたいな暮らしをしているはずなのに。これを変えるのは一朝一夕にはいかないし、次の世代が介護事業をどう捉えるかみたいなことまでも含めて、人を育てる必要があると感じています。

城野:グループが求めているのはどこまでも理想かもしれません。現場は人手不足もあって忙しい。それはよくわかっているけれど、私は今の立場になってから、「これを本気でやりなよ」と問われ続けている気がします。

脱・"介護施設"化に向けて、高齢事業部でミッションを実現していくための行動指針(アクション)を作ろうとしている動きがあると聞きましたが、それもこの延長線上にあるんですね。

城野:一つひとつの施設が目立っていくことも大事ですが、行動指針があることで、グループとして「うちの施設はこういう方針なんです」と言い切れるようになります。そうすれば、自信を持って施設長や入所調整をする生活相談員たちが動けるようになると思うんです。例えば、ミッションに基づいて現場でも、「安全には最大限配慮しますが、転倒のリスクがあっても、利用者さんの自由を優先します」と迷いなく言えたほうがいい。そうやって施設長や現場のスタッフが動きやすくなるためのいろいろなものごとを整えていくのが、私たち高齢事業部の役割です。

新たな行動指針を考えるワークにて。グループの介護施設の役職者が徳島県神山町に集合した(2025年12月)。

新体制になって変わったことはありますか?

城野:以前はみんな自分の施設や部署の中で完結させることが多かったけど、事業部全体で一緒に考えたり、オープンに話せたりするようになってきました。それと、新体制になってから、新しいキャリアの仕組みができたんです。以前は「施設長」が現場のキャリアの終着点だったんですが、その先に施設長を束ねるチームリーダーという役職を作り、エリア部長、本部長、部門長とステップアップも臨めるようにしました。グループの施設長は若い人も多いので、グループの中で活躍するいろんな選択肢を示すことができたのは大きいです。

「あの人らめっちゃ楽しそうにやってるな」と見せたい

今回、新たなメンバーを募集するにあたり、お二人の仕事への思いや、ご自身の役割について考えていることをお聞かせください。

城野:以前はエリア担当として、施設運営の大変さや施設長が背負っている責任を間近で見ていたので、施設長に対してはリスペクトしかないですし、施設長が幸せになるように動いていきたい。ただ、以前は伴走者みたいな感覚だったのが、4月から本部長になって仕事の幅が広くなった分、伴走しきれないジレンマみたいなのがあって。横にもつきたい、でも、もっと俯瞰して見なきゃいけない立場だよなーと思っているところです。

関東の特別養護老人ホームの施設長が参加した「関東特養施設長合宿」。各施設長がグループのミッションに向き合い、実践へつなげていけるようにと企画した(2025年11月)。当日の詳細はこちらの記事でご覧いただけます。

平田:城野さんが今、そういう状況なのはよくわかる。自分の場合は、やっぱりもう少しスピードを上げていきたい。じゃないと、もうすぐ死ぬから(笑)。

城野:それ、ずっと言ってる(笑)。

平田:ずっと言ってるのは半分本気。いつ何が起こるかわからないから、自分がいなくても進めていける体制を、できるだけ早く作るのが仕事だと思っていて。今、城野さんが本部長でありながら、スタッフの教育や採用、広報に至るまで担っているので、こうした分野のスペシャリストを新たに迎えて、手渡せるようにしたいと思っているんです。

お二人とも忙しいし、平田さんは関西と徳島、城野さんは関東が拠点なので物理的な距離もありますよね。スケジュールもみっちり埋まっているので、この対談の時間も奇跡的に取れた感じです。

平田:いや、自分は全然忙しくないんやけど、一緒に考えるための時間が今は少ない。とにかく「ヒマであれ」と思っているんです。以前、グループ病院の事務長をしていた時に、仕事を一人で抱え込んでしまい、退職届を書こうかと思うほど追い詰められたことがあって。でも思い切って人に仕事を手放すようにしたら、見事に次の人が育った。そして、安心して事務長のポジションを任せ、自分は次に進むことができました。ヒマになって時間があれば、城野さんも自由度を上げて動けるようになる。新しいことにも挑戦できる。結局、上にいけばいくほど、やりたいことをやれる組織が一番楽しいと思うんです。今時は「管理職は罰ゲームだ」とも言われがちですけど、そうじゃなくて「あの人らめっちゃ楽しそうにやってるな」と見せたいぐらい。目指したくなるポジションにしないと、組織が止まっちゃうから。

介護福祉事業部が今年5月に初開催した「とりくみ自慢大会」。グループの介護施設職員が、自慢したい自施設の取り組みを発表する一大イベントに。平田さんはタイムキーパーとして鐘を鳴らす役となり、会場を沸かせた(2026年3月)。当日の詳細はこちらの記事でご覧いただけます。

「じぶんを生きる」を実現するために今、必要なこと

これから高齢事業部として、どのようなことに力を入れていきたいですか?

城野:介護施設の現場で、画一的でなく、利用者さんごとにどうしていくかを考えられるスタッフをもっと育てていきたいです。例えば、介護の現場でトイレットペーパーを集めちゃう利用者さんがいた時に、つい「その方の周りからペーパー類をなくす」という選択肢を取りがちなんですが、その前に一歩立ち止まって「なんでトイレットペーパーを集めてるんですか?」と利用者さんに聞けるスタッフが増えてほしいなと思っています。

平田:なぜそうしているのか考えるよりも、とりあえず集めなくていいようにしちゃえば解決、とついなりがちです。時間の余裕のなさや、心の余裕のなさがあるのかもしれないけれど。

城野:そう、まずは利用者さんに聞いてみるという、当たり前のことが抜け落ちがちです。 私自身も最近、子育てで実感したことがあるんです。夜10時ぐらいに、子どもがトイレに行きたいと言って、連れて行ったらトイレットペーパーで遊び始めちゃったんです。家事もしたいし、「早く寝ようよ」と言おうとした一歩手前で「ハッ!」と思って。「これは介護の現場で起きてることと似ているかも」と。それで、グッとこらえて子どもを思うがままに遊ばせてみた結果、本人は楽しいし、こっちもイライラしない。ご機嫌なままスッと寝てくれました。さっきの利用者さんの話で言うと、トイレットペーパーを集めたいのにペーパーがない状態のほうが、むしろ不穏につながるかもしれません。

平田:大事なのは「問い」だよね。「それをしたらダメ」と言ったら終わっちゃう。介護の現場でも子育てでも、指示したり、自分が正しくなったりしちゃうことがどうしてもあるから。 そこで一歩グッとこらえて、自問自答みたいな問いを自分に投げかける。2秒でいいから立ち止まる。その2秒がもったいなくなっちゃうと、やっぱり先回りするようなことが起きてしまうと思うんです。

城野:どこまでも「自分で考える」ということを、大切にしてほしいです。考えることで利用者さんの行動の本質みたいなところにたどり着けるかもしれない。それが、ミッションである「じぶんを生きる を みんなのものに」の実現にもつながる。

平田:「問い」だね。

城野:そう、「どうすればいいですか?」と正解を求められることも多いのですが、今はできるだけ逆に「どうしたいですか?」「あなたはどう考えていますか?」と問いかけるようにしています。

介護福祉事業部全体としては、これからどんな組織になっていきたいですか?

平田:一人ひとりが考えられる「個」の力はもちろん大切ですが、せっかくだったらみんなでやろうよ、チームでやった方が楽しいよね、みたいな世界を作ることもしていきたい。それぞれが「じぶんを生きる」を体現していて、その人たちが寄せ集まってるすげぇチームだな、みたいな(笑)。みんながそれぞれの得意なことで集まりながら、「チームだからやれたね、一人じゃ無理だったよね」ということが言えるような組織がいいですね。

お互いを信じ合えるチームを一緒に作っていきたい

現在、高齢事業部では、全体の戦略立案や実績管理を担う「経営企画」、施設の人材育成や中途・新卒採用を担う「人材開発・組織開発」、そして認知拡大や効果的なPR戦略を立案する「広報・PR」の3つのポジションにおけるスペシャリストを募集しています。新しくチームに入ってくれる人に、どのようなことを求めていますか?

城野:大前提として、施設の現場で働いている人に対するリスペクトはマストです。あとは、事業部には違う業界から来た人もいて、それぞれ仕事のやり方も違ったりします。だからこそ、根本的な信頼関係を築こうと努力し合えることが、チームを作っていく上では重要かなと思っています。

平田:結局は、仲が良くないといけないんじゃないかと思っていて。協調性というよりも、「これおもろいよな」「こんな風になったらおもろいよな」と一緒におもしろがれるような共感力が大事なんじゃないかな。

城野:介護福祉事業部全体を見ても、今はワークライフバランスじゃなくて、「ワークアズライフ」がしっくりきます。仕事と自分の生活が同じ延長線上にある感覚だからこそ、人として好き、みたいな関係性が築けるといいですね。

平田:人付き合いが苦手でもいいんです。だけど「人が好き」みたいな。例えば数字ばっかり追いかけているように見えても、実は人が好きということが信念みたいなところで伝わってくると、ちゃんとチームに入れるし、「あいつは数字ばっかり見てるけど大丈夫!」と信じられる。そういう信じ合える関係が理想ですね。

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