ひとプロジェクト 第70回【後編】 人事部・法務部 主任 開発事業部 稲垣 光義さん

人事部・法務部 主任 開発事業部

稲垣 光義 さん

Inagaki Mitsuyoshi

高専時代から省庁勤務、今までの経験を存分に生かしながら
医療・福祉の現場で働く人を、人事・法務面でサポートしていく

人事部・法務部で主任を務め、開発事業部も併任する、稲垣光義さんの後編です。省庁でのお仕事、建設業界を経て、グループにたどり着いた稲垣さん。世田谷記念病院での総務スタッフとして、グループでのキャリアをスタートしながら、現在では人事部、法務部、開発事業部と、さまざまな部署を併任し、仕事を行っています。後編では、そんなお仕事の変遷や、これまでの経験を生かした現在の働き方について、お話を伺いました。
長年続けている趣味や、最近ハマっているあの趣味の話など、プライベートにも迫った後編、ぜひご覧ください!

  • 病院総務の仕事を経て
    グループ人事部へ

    事務長・施設長候補として、グループの面接を受けたとのことですが、では当初は今のように人事部・法務部のお仕事をしたということではなかったのですか。

    まず、グループの世田谷記念病院で、総務として1年間仕事をしていました。

    実際に病院で働き始めてみて、どのような印象でしたか。

    今は総務の状況も変わっているとは思いますけど、当時は入ってみるとやることが満載でなかなか忙しかったですね。毎日毎日いろいろなことがありましたし、各セクションからもたくさん依頼はありましたけど、スタッフ間でコミュニケーションは取りやすかったですし、大変ではありながらも楽しかったです。

    在籍していた1年間だけでも、慌ただしいながらも充実していたのですね。

    総務は本当に病院においては何でも屋なんですね。病院内の委員会の段取りをするとか、機材修繕についてメーカーさんとのやりとりや見積もりを取るとか、あとは夏祭りの準備もありましたし、その年はたまたま世田谷記念病院がグループのイベントで幹事担当だったので、その準備もあって、すごく勉強になりましたね。

    病院の総務担当から、今のようなグループの仕事をするようになるのは、どういった経緯がありましたか。

    グループ人事部の仕事ができる人を東京で探していたようで「そちらに移ってみないか」という打診があって、移ることになったんです。

    今までの職歴などから見込まれての異動だったのでしょうか。

    どうだったんでしょうね(笑)。移った当初は、主には人事で担当していたルーティンワーク、新人研修や、慰安旅行、忘年会などイベントごとなどが多かったです。そのなかで、省庁で働いていた経験を生かしたという意味では、通達文書の文書管理について提案をさせてもらいました。

    まさに省庁での経験が生きたわけですね。グループに関連した仕事は、世田谷記念病院にいた時はまだ関わっていなかったのですか。

    世田谷記念病院で総務をしていた時から、グループの開発事業部に関わる仕事は対応していました。

    開発事業部は、どういったことを行う部署でしょうか。

    新規開設するグループ病院・施設について、計画段階から携わって、建物というか施設そのものを準備することが大きな仕事ですね。応募書類や自治体に提出する各種申請書類の作成から、行政や設計・建設業者さんとのやりとりなどを行う部署です。

    稲垣さんはどういった形で携わっていたのですか。

    開発事業部自体は徳島県に本部があるんですが、例えば関東で特養の新規開設があった時には、申請書類を徳島で作成するので、東京にいる私がそれを自治体に提出するとか。あとは、建設が始まる前には必ず住民説明会を行うので、その対応を私がするとか。ほかにも、建設途中の建物に入って確認をしたり、自治体の監査や消防検査に立ち会ったり、そういったことに、病院総務の仕事と並行して関わっていました。ちなみに今も、同様に開発事業部の業務をしています。

    現在も継続して関わっているんですね。

    今は、来年6月開設予定の、ケアホーム練馬に関わっていますね。今度、中間検査という、工事が適切に進んでいるかどうかの確認を自治体から受けるんですが、そこに立ち会って、OKが出ればさらに残りの工期を続けていくことになります。

    開設までにいろいろと関わることも多そうですね。

    そういった検査の立ち会いのほかに、施主側と設計業者、施工業者の3者が集まっての定例会議も毎月行っています。実際に施設内をどう立て付けていくかということは、やりながら決めていくことが多いんです。

  • 法務としてもまだまだやれることがある
    人事部と法務部を併任へ

    現在の肩書きとしては人事部・法務部主任ということですが、人事部に移ってからはどのようにお仕事の変遷がありましたか。

    その当時、理系出身で一番コンピュータにくわしかったため、グループのメールアカウントの管理を引き継がせてもらいましたし、災害時安否確認サービスの、人事面での運用管理者もやっています。最初は、そういった人事業務と、先ほど話した開発事業部のお仕事と両方やっていたんですが、世田谷記念病院が台風の被害で休業した際に、雇用調整助成金の申請をサポートしてほしいということで打診がありまして、そこから法務的な仕事にも携わるようになりました。

    それが、法務部としてのお仕事のスタートになったと。

    法務部の部長とは、開発事業部の仕事を通じてやりとりがあったので、自分のなかでスムーズではありましたね。世田谷記念病院の件は、雇用にも関わることでしたから、仕事の内容としては人事的な面と法務的な面と半々でした。

    人事・法務、どちらにも関わるお仕事が始まりだったわけですね。ちなみに人事部のお仕事は以前インタビューで伺いましたが(※)、法務部について、あらためてどんなお仕事をする部署か教えてください。

    グループ全体の法的な意味でのリスク管理、また、病院や施設の現場を法的にサポートすることが大きな役割ですね。法律の観点から業務改善にも関わりますし、大きな契約に関する書類の作成や確認、さらに行政との折衝にも関わっています。

    なるほど、一口に法務と言っても業務は多岐に渡るのですね。稲垣さん自身は、その後はどのようなお仕事に関わっていったのですか。

    世田谷記念病院での申請の仕事が落ち着いた頃に、今度はコロナ禍が始まるんです。コロナ禍にあっては、医療機関が倒れてしまわないように国や自治体からの支援があったので、その補助金申請について、申請方法や、書類に間違いがないかなど、グループの各病院をサポートするようになりました。

    そこからさらに法務への関わりが深くなっていかれたと。

    そうですね、初めは世田谷記念病院の補助金から始まって、コロナ禍になって本格的に関わりが大きくなり、結果的にこの4月から正式に併任ということになりました。

    併任することについては、どのような気持ちでしたか。

    グループの仕事を、法務としてサポートできる余地はまだまだあると感じていたので、やりがいがありそうだなと思いました。今までは人員が少なかったので、法務部としての対応が大きなケースに限られていたんですが、そこに私も関わることで、現場へのサポートを少しでも手厚くできればと。

    法務の仕事に関しては、ここまでの経験は生きていますか。

    省庁で働いていた経験から、例えば申請書類の作り方などについて、こういう書き方はしない方がいいなとか、こういう作り方の方が見てもらいやすい、とか、感覚的なところではあるんですが、そういうことは何となくわかるかもしれません。一見些細なところではあるんですが、その積み重ねで方向性が変わりますので。

    中にいた人ならではの視点ですね。現在は、法務としてはどのお仕事が大きなウェイトを占めていますか。

    やはりまだコロナ禍ではありますので、医療機関への補助金申請に関するサポートが多くを占めています。補助金については、実施の主体が国だけでなく、各自治体独自のものもあり、グループとして対象となる補助金は多い状況です。

    では何度か申請のお手伝いを行うことになると。

    そうなりますね。厚生労働省主体のものはこちらでも事前に情報をチェックしているんですけど、自治体のものについてはチェックが追いつかないので、各病院から情報をもらって、判断を仰いだうえで申請のお手伝いをしています。

    そのほかにはどんなことがありますか。

    最近の話なのですが、法務部でグループ介護施設の各施設長さんに対して、法的な相談受付を始めました。今までは、法務部へは個別に相談を受け付けていて、窓口がなかったので、判断に悩まれることも多かったようなんですね。週に1回ですが、枠を設けて相談を受けています。

調整こそが事務職の仕事
これまでの経験を生かして働く

ここまでお話を伺って、グループの仕事にさまざまな経験が生きている印象を受けますが、ご自身では特にどういったところにそれを感じますか。

「調整」については今までの経験が生きていると思いますね。どんな仕事にも言えるかもしれないですが、仕事の本質としては実務が2、3割で、あとは「誰といつ、どういう風に仕事をするか」という調整にかける割合が多いし、そこをしっかりとするのが大切だと思っているんです。そういったことは、僕が通っていた高専(高等専門学校)での学園祭実行委員会や、省庁での仕事を通して学ぶことができたのかなと思います。

その頃からの経験が脈々と生きてるんですね。

やっぱり、コミュニケーションの問題で仕事がうまくいかない、ということがないように、事前に情報共有しておくとか、この人に話を通しておくとか、そういった配慮をするのが、事務屋としての仕事なんだろうなと。

まさに省庁の仕事では大事になってきそうな要素ですね。

行政のなかでは「レク」って言われているんですが、事前に「こういう趣旨のことをやろうとしています」っていうことを理解してもらう作業が大切なんです。「急がば回れ」というか、そこは本当に大変ではあるんですが、そういう姿勢は今までの経験が生きていますね。

今でもそういったことはありますか。

先ほどの補助金申請のサポートについても、一斉に説明が必要な時であるとか、遠方ですぐに行けない時は、オンラインやメールのやりとりで行うことはあるんですね。でも、病院の実情ってそれぞれ違いますし、それを確認しながら細かい話をするには、直接足を運んで、顔を合わせて話をした方がいいな、と思うことは多いですね。

  • 仕事のやりがいは
    医療・福祉の現場で働く人をサポートすること

    今の立場としては、どんなことが仕事のやりがいになっていますか。

    グループ全体で動きが日々あるので、そこに対して自分が役立てることを当てはめるというのが楽しいですね。今は補助金のことが多いですが、いろいろなところでニーズや課題があるので、それにどう対応していくかっていうのが面白さだと思います。

    求められるものに応えていくところに面白さがあると。では、仕事内容に変遷があってもやりがいはなくならないですね。

    仕事の内容が変わっても、共通して言えるのは、病院や介護施設の、現場の人たちを支えられるのが楽しい、ということですね。本部の人事部・法務部としてなんのために仕事をしているのかって、医療・福祉の現場で働いている人たちを、事務面でサポートするのが役割なんだと思っています。

    それが、ここまで培ってきたご自身の専門性を生かすということですね。

    医療や介護の面で直接的にお手伝いできることはそうないので、自分ができることとしては、経営面での資金的なサポートだったり、働きやすいように就業規則を理解してもらったり、そういったことを通じて、現場の人をサポートできることですし、そこにやりがいを感じています。

    稲垣さんができることを通じて、病院・施設の現場で働く方を支えていくと。

    例えば、開発事業部の業務としては、施設の建物が完成するところまでが一旦の区切りで、実際に開設してからのことは現場にバトンタッチしていくわけですけど、私はオープンしてからも人事・法務の仕事を通して、現場で困っていることがあれば、お話を聞いて関わる機会があるわけです。そういった一貫した関わりができるのはありがたいですね。

    開設前、開設後と引き続いてその施設に関わってサポートしていけるのですね。幅広くいろいろなところに関わっていますが、今後の目標はありますか。

    特に法務的な面で言うと、労務のことに関わる時もあるので、労働に関する法律について、もっと体系的にくわしくなりたいと思っています。

    そちらの観点でも、病院・施設などのスタッフさんをサポートしていくと。

    今もその都度調べて解決しているんですが、問い合わせを受けた時に調べなくてもすぐ答えられるように、さらに勉強して、より良い環境を実現するために応えていきたいですね。

  • アニメ好きは高専時代から
    今はVTuberにハマっています

    お休みの日はどんなことをされていますか。

    最近はほぼYouTubeでVTuberを見ています(笑)。

    ハマるきっかけはあったんですか。

    もともとはアニメ好きということが最初にあったんですね。

    アニメ自体はもうかなり前から好きなんですか。

    長いですね。もう高専の時からです。学生はみんな理系なんですけど、オタク気質の人が多かったんですね。なのでアニメと親和性があるというか、そういうものが好きな人が多いんです。同級生にライトノベル好きがいて、それを勧められて私は大ハマりしまして。

    その時に大きな影響を与えたのはどんな作品ですか。

    それはもう一択なんですけど『スレイヤーズ』っていう小説で。

    かなり長く続いている作品ですよね。

    もう、めちゃめちゃ長いですね。当時、作品がアニメ化されたのでアニメを見るようになって、アニメを知ると、今度は声優さんとかも好きになって。

    そこから沼にハマっていったんですね。

    その当時インターネットが普及し始めて、みんながやり始めた頃で。いわゆる「パソコン通信」の時代だったんですけど、個人がアニメのファンサイトや掲示板を作って、集まるっていう時代でした。

    いい時代ですね(笑)。

    そうですね(笑)。スレイヤーズのコミュニティサークルに入って、オフ会としてカラオケに一緒に行くとか、好きな作品について話し合うとか、いろんなイベントをやったり、薄い本を作ってみたりとか。

    かなり活発に活動されていたと。

    当時のサークルの人たちとも、数年前にスレイヤーズ何十周年のイベントで再会して、今でもつながっているんですけど。

    つながりが濃いですね。そこから最近はVTuberにも派生していってと。どんな感じで楽しんでいるんですか。

    VTuberの世界って、毎日いろんな人が配信していて、しかも長時間配信するんですよ。だから追いかけきれないし、そのおかげで単純にアニメを見る時間がなくなりました(笑)。

    それで休みも配信を見ることに時間を使っているんですね。今後、仕事以外でやりたいことはありますか。

    仕事以外でやりたいこと…あ、防音室を作りたいです、DIYで。

    そういうこともお好きなんですね。それはどういう用途で作ろうと思っているんですか。

    沖縄が好きなので、三線とか沖縄の楽器をやりたいなっていうのがあって、防音室を作りたいんです。もちろん映画とかを大きい音で見たいというのもありますけど。

    沖縄がお好きなんですね!

    アニメ以外の要素だと、沖縄は大きいですね(笑)。高専の修学旅行の時からずっと好きです。

    ではもう、何度も行かれて。

    最初の会社を辞めた時に1カ月くらい猶予があったので、沖縄を安宿に泊まりながら旅行して。夜は旅行者同士で泡盛を飲みながら話をしてっていうのも楽しかったです。

    いい旅行ですね〜。最後に、好きな食べ物は。

    ポテトフライですね。ポテトフライが好きすぎて、家にフライヤーを買って、自分で冷凍ポテトを揚げてます。

    おおっ、そこまでこだわっているんですね(笑)。

     


     

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profile

人事部・法務部 主任 開発事業部 稲垣 光義(いながき みつよし)

【出身】東京都世田谷区
【趣味】VTuber鑑賞
【好きな食べ物】ポテトフライ(細いタイプのカリカリ派)