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障がい者支援施設「PALETTE」が阪急百貨店 阪急うめだ本店に期間限定で出店!

 

平成医療福祉グループが運営する障がい者支援施設「PALETTE」(大阪府大阪市淀川区)は、2023年5月31日(水)~6月6日(火)の期間限定で、阪急百貨店 阪急うめだ本店 10階「うめだスーク」に出店することとなりました。

今回、出店情報とともに、PALETTE商品における新しい試みや日々の活動の様子、ものづくりにかける想いなどについて、PALETTE職員から聞いた話をもとにお伝えします。

 

出品点数は約300点。従来品に加えて新規商品も製作

障がい者支援施設「PALETTE」は、一人ひとりの個性を生かせる「ものづくりの場」です。PALETTEでは、施設に通う利用者さんたちが、ものづくりを介して「好きなこと」を見つけ、それを追求するとともに仕事につなげるための環境を整えています。

利用者さんたちは仲間たちと切磋琢磨しながら、日々の制作活動や商品作りに励んでいます。

 

PALETTE施設内。1階ギャラリーショップの様子。利用者さんが手がけた商品を販売し、常設展も行っています。

 

利用者さんたちの活動の様子。

 

今回、阪急百貨店 阪急うめだ本店10階「うめだスーク」への出店が決まり、利用者さんたちは約2カ月半をかけて、日常の制作活動と並行しながら出店に向けた商品作りを進めてきました。

出店用に、陶芸工房からは食器やオブジェといった、日常のものづくりのなかから生まれたものを約100点、印刷工房からは、Tシャツやスウェットなどの従来品に加えて、ライトアウターやボトムス、新型バッグなどの新規商品を含む約200点、合計約300点を用意しています。

 

阪急百貨店 阪急うめだ本店 期間限定 出店情報

会場:阪急百貨店 阪急うめだ本店 

   10階「うめだスーク」(※)中央街区 7番小屋

出店期間:2023年5月31日(水)~6月6日(火) 

営業時間:10:00~20:00

*金・土は 21:00まで営業

*最終日6月6日(火) は16:00 閉場

 

阪急うめだ本店 10階うめだスーク」

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〈会期中にライブペイントを開催〉

会場の壁面に縦100cm×横200cmの帆布を設置し、利用者さんがその場で水彩インクを使ってペイントします。

 

ライブペイント:5月31日(水)、6月1日(木)(両日とも10:30〜12:00の開催を予定)

 

 

 

 

販売を予定している商品の一部。

 

 

 

PALETTEはこれまでも、施設内で作品展示会を開くほか、外部企画展への出店なども行ってきましたが、百貨店への出店は今回が初めてです。PALETTEの活動を、より多くの方に知っていただく貴重な機会に恵まれることとなりました。

 

表現も技術も、年々進化していくPALETTE商品

こうしたイベントの有無にかかわらず、利用者さんたちは日々の活動に前向きに取り組んできたため、その制作スキルは職員から見て、年々驚くほどに向上しています。

 

陶芸工房では職員の指導を受けながら、造形や装飾の技術とともに釉薬(ゆうやく)の使い方なども進化しました。個性あふれるフォルムや質感、繊細で豊かな色使いを発揮しながら、自分たちのペースで作品を生み出しています。

 

陶芸工房の様子。

 

 

 

 

印刷工房では、作画や刺しゅうなどの制作技術とともに印刷技術も向上しました。特に印刷においては、高い印刷技術を持つ職員の指導を受け、以前よりも多くの利用者さんがシルクスクリーンプリントの技術を習得しました。

 

利用者さんが原画の印刷作業を行う様子。

 

利用者さんが仕上げた、さまざまなテキスタイルプリント。

 

さらに、今回の出店では被服製作にも挑戦。縫製が得意な利用者さんが、アパレル業界での被服製作や商品企画の経験を持つ職員の指導を受けながら取り組んでいます。

 

原画をプリントし、型紙を作って縫製するまで、施設内で一貫した製作が進められています。

 

利用者さんの縫製作業の様子。

 

 

新規商品のアウター。

左(カーキ):原画を担当したYKさん着用。右(黒):YKさんと同じく印刷工房で活躍している北村 舜さん着用。

 

 

阪急百貨店出店商品のタグ付け作業の様子(HIROさん)。

 

ものづくりで大事にしているのは、利用者さんと職員が「一緒に考えて作る」こと

ものづくりにおいて、PALETTEは施設の立ち上げ時から、利用者さんと職員が「一緒に考えて作る」ことを大事にしてきました。職員は、日々「対話」を重ねて、利用者さんがどのような時に心が動くのか、表情が良くなるのかを知り、理解を深めるよう努めています。

利用者さんのなかには「自分はうまく描けないから」とためらったり、順調に製作していても行き詰まったりする方もいます。そうした場合には、職員も一緒に立ち止まり、その方の興味のあるものから「こんなモチーフはどうですか?」と提案するなどして、共に考えて楽しみながらものづくりを進めています。

 

利用者さんと職員が会話する様子。

 

 

PALETTEの商品はどれも、利用者さんと職員が二人三脚で試行錯誤して生み出したものです。その商品を誰かが見に来てくれたり、購入したりすることで、利用者さんの多くが、それぞれに差はあれども達成感や充実感を得られている姿が見受けられます。

 

商品を世に出した「経験」は「自信」を育み、さらに「新たな作品を作ろう」という意欲につながっているようです。通所を始めた頃よりも、ものづくりに、より身を入れ成長する利用者さんの姿が、目立つようになってきました。

 

挑戦し続ける「PALETTEのものづくりのすべて」を伝えたい

PALETTEは今では、利用者さんが、それぞれの適性に応じた制作や仕事の役割を担い、作品作りから商品を完成させるまでの一連のサイクルを確立させています。これは良いことですが、職員は「この仕事スタイルだけをルーティンワークのようにさせてはいけない」と考えています。

 

PALETTEの支援のモットーは、利用者さんたちの「興味があること」「これをやりたい」という前向きな気持ちを促進することです。だからこそ、利用者さんがここに通って同じような気持ちや方法で、ものづくりを進めるだけではなく、職員と一緒に「新しいアプローチ」を追求し、常に挑戦する姿勢を大事にしたいと考えています。

 

 

今回の阪急百貨店への出店も、PALETTEにとっては一つの挑戦です。

職員は、利用者さんがこれまで経験したことのない規模の大きい場へ出店することで、自分の持つ可能性の大きさをより実感し、今まで以上に積極的に外へ向けてものづくりを行う意欲向上につながればと願っています。

 

また、来場者のなかには、PALETTEという施設を知らない方や、障がい福祉が身近ではない方も多くいらっしゃると思われます。そのような方々が、商品を介して作家一人ひとりの唯一無二の個性や豊かな表現、新しい魅力に出合い、「PALETTEのものづくりのすべて」を感じていただけるような場にしたいと考えています。

 

 

 

 

 

 

【出品作家(利用者さん)紹介】

出品商品を製作した利用者さんのなかから、作品作りに関する話や展示会へのメッセージなどを伝えてくれた3名をご紹介します。

 

左子さん

 

既存のアニメや漫画などから着想を得て、魅力的なキャラクターを生み出すことを得意としています。今回の出店について、親御さんから応援の声をかけてもらい、やる気が湧いたそうです。「私の作品を買ってくださる方もいると思うので、がんばります!」と意気込みを伝えてくれました。

自身が手がけた商品について、誰かが「この作品、素敵ね」と目を留めてくれたらうれしい、とのことです。

 

 

 

 

HIROさん

 

絵を描く対象物を目にせずとも、記憶だけで魅力的なイラストを描き上げます。PALETTEに通うと、職員に相談できたり、友達が自身の絵を見て「素敵だね」と声をかけてくれたりするため、「もっと描こう」と思えるのだそうです。百貨店への出店は、「おそらくたくさんの方が見に来てくれるのでとても楽しみ」と話していました。

 

 

 

 

福間さん

 

動物や自然、物語の登場人物などを2種類以上合体させ、オリジナルのキャラクターを生み出すことが得意です。ユニークな視点で、個性あふれる作品を数多く作っています。今回の出店も楽しみとのことで、「都合がつくようならば、自分も立ち寄りたい」とのこと。

 

 

福間さんが描いたイラストの一部。

 

ここに紹介した利用者さん以外にももちろん、PALETTEには素敵な作品を作る利用者さんがたくさんいます。会期中はぜひ会場にお立ち寄りいただき、商品を通してPALETTEのものづくりの魅力に触れてみてください。

 

 

 

 

イベント期間に関係なく、PALETTE商品を購入された方には、オリジナルのステッカーをお渡ししています。さらにこの先は、PALETTEに興味をお持ちの方のために、ファンクラブを作ることを予定。ぜひPALETTEのサイトやInstagramなどから情報をチェックしてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

PALETTEについて

1階常設展示室。

 

2019年開設の障がい者支援施設です。

“個性をしごとに生かせる環境をつくる”という考えから、 単純作業に従事するのではなく、 各々の個性を生かせる「ものづくりの場」を提供します。

お菓子工房や本格的な窯を設置した陶芸工房、シルクスクリーン機器を導入した印刷工房に、 多様な表現が生まれるアトリエ。さらには、そこで生まれたものを発信するギャラリー、ショップなど、 さまざまな人の創作意欲を刺激しながら、 世の中に発信できる環境を整えました。

〒532-0021 大阪府大阪市淀川区田川北1-7-5
TEL 06-6305-2555
FAX 06-6305-2557

PALETTE サイト
https://palette-osaka.com/
Instagram
https://www.instagram.com/palette_hmw/
ONLINE STORE
https://palette-osaka.stores.jp/

■サービス種別
就労継続支援 B 型事業/定員:35名
生活介護事業/定員:20名

PALETTEでの活動の様子については、こちらの動画と過去の記事もご覧ください。

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