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ひとプロジェクト【第8回・前編】岸和田平成病院/松本 和子先生

ひとプロジェクト 松本先生
ひとプロジェクト 松本先生

目標とするものと、たどり着く場所のあいだで知ったもの

当グループで活躍するさまざまな人物にスポットを当てる「ひとプロジェクト」。
第8回目は大阪府にある岸和田平成病院の副院長、松本和子先生です。
臨床医と研究医、ふたつの経験をされている、しなやかな先生の魅力をご紹介します。

将来をおぼろげに考えた末で決めた目標

―ご出身はどちらですか。

山口県です。生まれも育ちも山口県です。

―もうすぐ夏季休暇の時期ですが帰省のご予定はありますか(※取材時は7月)。

いえ、病院にはお盆休みのような制度がないので、この時期に帰省する習慣ってないんです。まとまった休みが取れると、旅行に出かけることもありますし。ゴールデンウィークもそうだったし。

―どちらか、旅行に行かれましたか。

タイに行ってきました。暑かった! 本当に暑くて(笑)。歴史が好きで世界遺産のアユタヤ遺跡やワット・ポーなどの観光名所をいくつか巡ったのですが、どこに行っても暑かったです。5月だったのに、猛暑でしたよ。

―では、さっそくですが、先生が医師を目指したきっかけを教えてください。

私、すごく影響を受けた体験とか…そういうことがないんです。昔から健康だったし、医者家系でもないですし。振り返ってみると、文系的な発想よりは理系だったかな。

―ほかの職業に憧れたことなどもありませんでしたか。

なかったですね。イメージしやすかったんでしょうね、医師っていう職業が。学部もたくさんあって、就職先もたくさんある環境よりも、医学部に進めば医師になる道だけかなと思って、その道を歩んでいる感じですね。

 

 

全体を診れる医師を目指して、内科医に

―内科医になろうと思ったきっかけを教えていただけますか。

医学部に入ってから勉強することって、内科的なことが中心なんですね。私が研修医だった頃は、まだ今のようなローテート制が導入されていなくて、全部の診療科をまわることはありませんでした。だから、診療のイメージがしやすかった内科医が身近だったと思います。

―ほかの診療科に魅力を感じていたことはありましたか。

あまりなかったですね。「全体を診る診療科がいいな」って考えていると、内科は全体を診る診療が基本だし、なんとなく想像できました。当時から内科らしい掘り下げていく診療が好きだったのかもしれないですね。

―その魅力をもう少し教えていただけますか。

内科の外来には本当にいろんな病気の方が来院されて、主訴と呼ばれる「患者さんの訴え」がとても広範囲な場合が多いんです。ほかの診療科も広範囲と言えばそうなんですが、消化器も呼吸器も内科領域ですし、腎臓も内科領域じゃないですか。内臓疾患と呼ばれるものって、内科の診療範囲なんですよね。そういう難しい部分が多いところも含めて良かったんだと思います。

―実際に内科医になられてから驚かれたことはありましたか。

当然ですけど、机上で覚えたことでは到底足りない、と思いました。同じことの繰り返しになっちゃいますが、領域が広いから豊富な経験や知識が求められますよね。

―最初はどんな病院で勤務されていたのでしょうか。

医局人事で急性期病院に勤務していました。新人の大変さはそこで体験しましたが、ずっと決めていたことがあったので、その目標に向かって仕事をしていました。

―それは、どんな目標ですか。

実は、医学部の頃から「研究がしたい」って心に決めていたんです。

―え、医学部の時代からですか。

そうなんです(笑)。

 

ずっと憧れ続けていた
「未来の医療」へ進む

―学生の頃からずっと研究がしたかったんですか。

そうなんです。でも、大学院入学が卒業後5年目っていう決まりが医局の中にあったので、5年間は臨床医をしていました。誤解されそうなんですけど、嫌だなぁと思いながら働いていたわけじゃないですよ(笑)。

―5年も思い続けるほど、何か研究したい分野があったのですか。

特別そういった「この研究がしたい」っていうタイプじゃなくて、学問としてのサイエンスが好きなんです。真実を確定させていく過程とか追求していく感じが好きで「いつか研究したいな」って思ってました。

―念願の研究医になって、何の研究をされたのでしょうか。

はじめは、大学院生としてのスタートだったから学生らしく、ふわっとしてました。私の担当だった先生が、ゲノムの研究をされていたので、私も同じようにその研究をはじめました。

―ゲノムの研究とは、どんな内容でしょうか。

抗がん剤の効き目がどうか、分子標的薬(※)についてさまざまな視点から分析していました。7年ぐらい研究をしていたので、論文発表や雑誌掲載とか、研究者らしいこともやってきました。充実した時間だったなと思っています。

(※)分子標的薬…体内の特定の分子を狙い撃ち、その機能を抑えることによって安全で有効的に病気を治療する目的で開発された薬。

―8年目は研究しなかったんですね。

区切りがいいときに終えないと、研究は永遠に続きますからね。あまりに臨床から離れすぎるとちょっと不安にもなりますから、ちょうどいい期間かなと思って。

 

 

ひとつの現場では、
ひとつのことだけに。

―臨床の現場に戻られても研究は続けていますか。

いえ、全くしていないんです。臨床の先生でも、診療などの合間で時間を作って研究する先生はいらっしゃるんですよ。研究を続けようと思えば、できないことは…ないんですよ。

―難しい環境だったのでしょうか。

うーん。研究を続ける先生がいらっしゃることは知ってたんですが、私は臨床の現場で働くことに重点を置いて戻ったので、戻ったからには研究するのは止めようって決めてました。

―何か大きな理由があったのでしょうか。

研究の現場ではすごい早さで大きく進化するんですが、医療現場もそうなので、臨床の現場に重点を置こうって思ったんです。

 


 

次回:感動! 他職種カンファレンスと慢性期医療。

 

 
 

profile

岸和田平成病院 
副院長 松本 和子(まつもと かずこ)

【出身】山口県
【専門】内科
【資格】日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本内科学会認定内科医、日本内科学会総合内科専門医
【趣味】映画鑑賞、ショッピング
【好きな食べ物】シャインマスカット

 

病院情報



https://kishiwadahp.jp

一般財団法人 岸和田農友協会 
岸和田平成病院

大阪府岸和田市春木若松町3-33

 

内科・整形外科・リハビリテーション科

2014年8月に新築移転し、急性期治療後も継続的な治療が必要な方に向けた、リハビリ機能を充実させた病棟を備えています。また、退院後も安心して在宅生活を過ごしていただくために在宅サービスを充実させ、切れ目なく在宅復帰へと結びつけることができるよう必要な支援を行っています。