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ひとプロジェクト【スペシャル・前編】平成医療福祉グループ 医療事業部 座談会

    • 困難の多かった2020年
      諦めずに進んだグループ病院の取り組みについて振り返る

    • 2021年最初のひとプロジェクトは、特別編として「医療事業部 座談会」を前後編でお届けします。
      新型コロナウイルス感染症の流行により、医療業界に限らず困難を迎えた2020年。グループ病院はどのような影響を受け、どのように運営を進めていたのか、実際に病院運営に携わる医療事業部の面々に、同じく運営に関わる医療政策マネジャーの坂上先生を加えて伺いました。前編は、コロナ禍における病院の動向を中心にお聞きしています。ぜひご覧ください!

    • 〈医療政策マネジャー〉坂上 祐樹

    • 〈医療事業部 関東エリア 部長〉田村 大輔

    • 〈医療事業部 関西エリア 部長〉松木 泰昭

    • 〈医療事業部 関西エリア担当
      淀川平成病院 事務長〉
      平田 洋一

  • みなさんが一堂に会すのはいつぶりですか。

    坂上

    全員で会うのは、2019年の忘年会ぶりですかね。個別に会う機会はたまにありますけど。

    全員が以前にこの「ひとプロジェクト」に出ていただきましたが(※)、それ以降で変わったことなどはありますか。

    平田

    当時は西宮回生病院の事務長でしたけど、今は淀川平成病院の事務長になったのと、医療事業部関西第一エリアの担当になりました。エリアじゃないところの仕事もたまに振られることがありますけど(笑)。

    平成医療福祉グループ 第一医療事業部 部長 田村 大輔さん
    平成医療福祉グループ 医療政策マネジャー 坂上 祐樹先生
    平成医療福祉グループ 成長戦略部・第二医療事業部 部長/松木 泰昭さん
    西宮回生病院 事務長/平田 洋一さん

    (笑)。松木さんは以前の取材時は、堺平成病院の立ち上げメンバーとしてお話を伺いましたが、堺平成病院開院から1年以上経った現在は、どのような立場となっているのですか。

    松木

    肩書きとしては変わってないですが、今は淡路島にある東浦平成病院の事務長もやっています。成長戦略部の仕事は今はそんなにしていないですね。

    今回は、病院運営に携わるみなさんに集まっていただいて、2020年を振り返りながら、さらに2021年以降のことなど展望についてもお聞きしたいなと思っています。まず、みなさん2020年はどんな動きをされていましたか。

    平田

    3月に開院した淀川平成病院の立ち上げが大きい仕事でしたね。スタッフの採用から研修を経て開院を迎えて、さらに開院後の運営と、流れでずっと取り組んでいました。坂上先生も一緒に今年はずっとやっていました。

    坂上先生は淀川平成病院の立ち上げにどのように関わっていたんですか。

    坂上

    今、平田さんが言ったようなことに、大体僕も一緒に取り組んでましたね。建物自体はもともとあったものだったので、そこの改修をどうするとか、採用計画から組織作り、マニュアル作りとかですね。

    全般を2人で中心になって進められていたんですね。淀川平成病院以外にも取り組まれたことは何かありますか。

    坂上

    今のメインは堺市にある、おうち診療所 堺ですね。9月から引き継ぎをして、10月頃に正式に院長に就任しました。もともとの院長が家庭の都合で離れることになったんですが、医師が1人しかいなかったので、私が入ることになりました。

    稼働が向上した
    関東2病院のリニューアル

    松木さんの2020年はどんな動きでしたか。

    松木

    前半は堺平成病院で事務長として仕事をしていたんですが、その後は新しい事務長が立つことになったので仕事を引き継いで、そこからは淡路市にある東浦平成病院の事務長をやっています。

    では現在の仕事の割合としては、自分の担当のエリアを見ながら、東浦平成病院に軸足を置かれていると。

    松木

    堺平成病院はもう基本的に新しい事務長に任せていますね。日々報告をもらいながら、困ったことがあったら相談してもらって。新しい事務長は、もともと医事課の責任者だったんですよ。医事課を経由していて数字に強いのでいいですよね。

    坂上

    大抜擢でしたよね。堺平成病院に建て替わるちょうど1年前ぐらいに中途で一般職員として入職して、医事課を強化するために係長になって、今度は事務長ですから。

    東浦平成病院の事務長を務めることになったのはどのような経緯ですか。

    松木

    もともとの事務長が離れることになって、淡路島で新しく事務長の採用というのがすぐは難しかったため、私が一旦立つことになりました。ただ、今は事情がわかる私がやるのがいいなと思って取り組んでいます。

    田村さんは関東の病院が担当エリアですが、どんな取り組みが大きかったですか。

    田村

    世田谷記念病院が2019年の台風被害を受けて改修しましたので、リニューアルオープン後の病院経営を軌道に乗せる、というところが2020年前半の大きなテーマでしたね。おかげさまで10月で稼働を以前の水準に戻すことができました。

    世田谷記念病院改修は大きなトピックでしたね。

    田村

    あとは4月に平成扇病院の病床機能が医療療養病棟に変わってリニューアルしました。それによって収支も以前に比べて安定してきました。

    コロナ禍による影響下でも
    成長が見られたこと

    大きな質問になりますが、2020年は医療事業部としてはどんな年だったでしょうか。

    坂上

    やっぱり2020年は、新型コロナウイルス感染症につきるんじゃないでしょうか。影響は大きかったですし、減収は避けられませんでした。そこからいかに回復させるかということで、みんな頭を使いながら取り組んだ1年だと思います。

    そんな2020年のなかでも、これがプラスだったなと言えるトピックはありますか。

    坂上

    3月に開院した淀川平成病院はだいぶ収支が上向きになってきていますよね。

    淀川平成病院は夏頃、病棟機能の変更もありましたね。

    平田

    当初は回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟の2病棟で開院したんですが、地域ニーズや収支の面、人の集まり方などを考えて、みんなで数字を見て判断しました。現状ではその変更を行ってうまくいっています。

    病棟機能を変更した方が良いということは、実際に開院したうえで、如実に数字に現れていたのでしょうか。

    平田

    如実ということではなかったんですけど、患者さんの傾向を見ていった時にどちらの病棟にも振れる感じがあったんですね。であれば、しっかりリハビリをやってもらう方が、地域のニーズには合っていると考えての判断でした。

    リハビリ需要に対応するために、回復期リハビリテーション病棟の機能に統一したと。

    平田

    ただ、周辺の病院やクリニックからは「急性期ではない患者さんの受け入れもできるように地域包括ケア病棟の機能も残してほしい」ということが要望としてありましたし、開院当初に掲げた2病棟ではあったので、今も地域包括ケア病棟の対象となる患者さんの受け入れも引き続き行っています。

    地域包括ケア病棟の名前は無くなりつつも、機能としては残っているんですね。淡路島の方はどんなトピックはありましたか。

    松木

    東浦平成病院は1階の改修工事が終わりましたね。外来受診自体は新型コロナウイルス感染症の影響で減ってきていたので、今後は上向かせていきたいです。

    堅調な伸びを見せた
    訪問系サービス

    ちなみに先ほど坂上先生がお話しされたおうち診療所 堺については、どんな状況なのでしょうか。

    坂上

    訪問診療をするのはもちろん、せっかく院長になるなら診療所の収支も改善していこうということで取り組んでいます。24時間往診の可能な体制であることや、地域の介護・福祉サービス事業所との連携があるという基準を満たすことで、在宅療養支援診療所に認定されるので、それを受けられるように体制を整えました

    認定されることで、診療所としてより充実した形になると。

    坂上

    あとは、訪問診療のクリニックと、訪問看護、訪問リハビリとデイケアをセットでやっているので、その連携ももっと強められるようにして、すでに収支については上向いてきました。それと、おうち診療所堺に限らず、新型コロナウイルス感染症の影響で、外来やデイサービス、デイケアの利用を控える方が多かった分、訪問サービスの利用は増えましたね。

    外出するよりも、自宅に来てもらいたいという需要が増えたのですね。

    坂上

    淀川平成病院も新規で訪問リハビリが伸びましたし、世田谷記念病院の訪問診療もそうですね。グループで展開する訪問サービスのてとてとでも全体で利用が伸びていますから。

    訪問に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響がプラスに転じたとも言えそうですね。世田谷記念病院も訪問診療が伸びたと。

    田村

    以前このインタビューにも出ていた佐方先生が入って以降上向きになって、目標値を超えましたね。需要に合わせて今後は拡充についても考えているところです。

    ちなみに訪問系で言えば、大内病院のACT(※)はいかがですか。

    田村

    ACTも地域で需要があり、順調に推移していますね。2020年の4月からスタートして、徐々に大内病院の近隣だけでなくて、ほかの地域からのニーズも増えていきました。

    ※「Assertive Community Treatment(=包括的地域生活支援)」の略。 重い精神障害のある方でも、地域のなかで自分らしい生活を送ってもらうため、包括的な訪問サポートを提供するケアマネジメントモデル。大内病院のACTについて、くわしくはこちらをご覧ください。

    新型コロナウイルス感染症による
    それぞれの病院への影響

    新型コロナウイルス感染症の話に触れたいのですが、特にどのようなところでダメージが大きかったでしょうか。

    田村

    特に受診控えの影響があったのは、急性期医療や救急医療をやっている病院じゃないかと思います。グループで言うと主に堺平成病院や印西総合病院などですね。

    坂上

    健診も影響が大きいので、平成横浜病院もそうですね。

    堺平成病院はいかがでしたか。

    松木

    やっと11月くらいに満床に戻ってきました。緊急事態宣言の頃は50床くらい空いていましたね。結局、急性期病院でオペがなくなるので、そこから入院につながってこないんです。恐らく当時はほかの病院も近い状態ではあったと思うんですが。

    田村

    世田谷記念病院については、外来からの入院がもともと多くなかったので、そこについては直接的な影響が実は少なかったです。

    平田

    淀川平成病院も同じく、患者さんが減るというところでの影響は意外とあまりなかったんです。西宮回生病院は外来が一時けっこう減ったようですね。小児科なんかで患者さんが減った時期があったと聞きました。

    病院の稼働が減ったことに対してはどのような対策が講じられたのでしょうか。

    平田

    もちろん電話などで紹介のお願いは続けていましたが、あまりやりようが無かったのが実情で、感染者数が一定のところまで落ちてきて、世間的にも活動をして大丈夫という流れになった時に、患者さんもそれに合わせて戻ってきた、という感じでした。

    松木

    そうですね、大きく何か対策を打ったことで回復したというわけではなく、徐々に回復していったという印象ですね。堺平成病院も東浦平成病院も同様でした。

    どの地域も、感染者数が減少するとともに患者さんが戻ってきたわけですね。

    松木

    堺平成病院で言えば、抗原検査キットを外来でいち早く取り入れたのはけっこう大きかったなと思いました。当初堺市では抗原検査やってるところが無かったので、保健所経由で来られた方も多かったです。

    このグループでメインとなる慢性期病院としては、コロナ禍で果たす役割というのはどういうところにあると思われますか。

    坂上

    やっぱりポストコロナですね。新型コロナウイルス感染後の患者さんで、寝たきりにならざるをえない人を治療のためにできるだけ早く受け入れて、しっかりリハビリして、元の状態に戻してご自宅に帰っていただくということが、グループの役割なんだろうなと思いますね。

  • 次回:こんな時だからこそ、地域の医療・福祉への想いを持って、前向きに乗り越えていく。コロナ禍で見据える展望とは!

    後編は2021/01/15公開予定

    profile
    • 平成医療福祉グループ 医療政策マネジャー/海外事業部長 坂上 祐樹(さかがみ ゆうき)

      【出身】長崎県島原市
      【専門分野】医師/医学博士
      【好きな食べ物】蕎麦(京都の蕎麦にハマってます)

    • 平成医療福祉グループ 医療事業部 関東エリア 部長 田村 大輔(たむら だいすけ)

      【出身】埼玉県
      【職種】理学療法士
      【好きな食べ物】天下一品のラーメン(もちろんこってり)

    • 平成医療福祉グループ 成長戦略部/医療事業部 関西エリア 部長/東浦平成病院 事務長 松木 泰昭(まつき やすあき)

      【出身】福岡県久留米市
      【趣味】子どもと遊ぶ
      【好きな食べ物】韓国料理(スンドゥブチゲ)

    • 平成医療福祉グループ 医療事業部 関西エリア/淀川平成病院 事務長 平田 洋一(ひらた よういち)

      【出身】兵庫県神戸市
      【趣味】焼き鳥づくり
      【好きな食べ物(飲み物)】カレー、餃子(カレーは3杯、餃子は60個は飲み込めます)