お知らせ ひとプロジェクト

ひとプロジェクト 第53回【後編】ヴィラ桜ヶ丘 生活相談員/高原 香織さん

    • 必要としている人のために情報を届ける、生活相談員のお仕事とは。
      プラスアルファを提供できる施設になれるよう、仲間と取り組みます!

    • ヴィラ桜ヶ丘の相談員、高原香織さんの後編です。
      グループ施設であるヴィラ神奈川に入職した高原さんは、ケアマネジャーから生活相談員へと転身、さらに、ある事情から、ヴィラ桜ヶ丘へ移ることとなります。後編では、移籍にまつわる恩師とのエピソードや、グループでも高いベッド稼働率を誇るヴィラ桜ヶ丘での、生活相談員のお仕事について、お聞きしました! 今ハマッているというあることについてのお話も飛び出す後編、ぜひご覧ください!

  • ショートステイの生活相談員に転身!
    送迎の時間は大事なコミュニケーションの時間

    今の肩書きは生活相談員ですけど、グループ施設のヴィラ神奈川にはもともとケアマネジャーとして入職されたのですか。

    最初はケアマネジャーで入っていましたね。入職当時は「ケアマネ兼、相談員だよ」っていう風に言われていたんですけど、後からほかのケアマネジャーさんも入職してきて、結果的に生活相談員になっていましたね。

    当時はどんなお仕事をされていましたか。

    施設のオープンが4月だったんですけど、1月頃には入職していて、もう1人の生活相談員さんと利用者さんの面談に回ってました。

    4月のオープンに向けて、事前に入所される方の手続きを進めていくと。

    1日に何軒も利用者さんのご自宅に伺っていましたね。オープン後は、ショートステイの生活相談員を担当していました。

    ケアマネジャーでなくなったわけですけど、そこは問題なかったのですか。

    実はケアプランを作るのがあんまり得意じゃなくて(笑)。

    そんなこともあるんですね(笑)。具体的に、ケアプランとはどういうことを書くんですか。

    例えば「体調を安定させて過ごしたい」というような大きな目標を立てて、そのためにどういうことをしていくか、文章に落とし込むものですね。

    それに沿いながら日々の生活を送っていただくというのが流れですか。

    実際は、利用者さんの体調や状況も変わっていくので、日々の生活のなかで関わりながら、そちらに近づけていくというところですね。例えば「最近食事が進まない」という利用者さんがいれば、看護師さんや管理栄養士さんと話しながら、良くなっていただけるように取り組んでいきます。

    実際、ショートステイ担当の生活相談員になって働いてみていかがでしたか。

    利用者さんのお家に行ってお話を聞いて、何が必要なのか、困っていることがあったら支援していくという点では似ているところもありましたし、そこは自分が好きな仕事でした。

    肩書きは変わったけれど、仕事内容は好きなことだったと。

    利用者さんの困りごとを施設のスタッフに話して、満足いただけるように過ごしていただいてご自宅に帰っていただく。さらにまた次のご利用につながる、っていうのは自分としてもやりたいなと思っていたことでした。

    日々入れ替わりでご対応が多そうですね。

    リピーターの方は多いですね。ヴィラ神奈川ではショートステイが30床だったんですが、オープンして軌道に乗り始めてからは、毎日3名入所したら3名退所する、みたいな感じで。1人ご自宅にお送りしたら、次の方をすぐまたお迎えする、というようなペースでしたね。

    送迎も相談員の方がされるのですね。

    施設にもよると思うんですけど、担当していましたね。送迎の車中は利用者さんと関われる貴重な時間なんです。最近のご様子を伺ったり、施設の満足・不満足を伺ったりできますし、私はとても大事にしていました。

    一時は辞める決断も…
    恩師に誘われ、ヴィラ桜ヶ丘へ

    ヴィラ桜ヶ丘に移られたのはどんな経緯だったのでしょう。

    ヴィラ神奈川がオープンして、仕事をしていくうちに、慌ただしい時期が続いて、一時期、家庭と仕事のバランスが取れなくなって。そこで私が仕事を優先させてしまったんですね。その頃は子どもが2人とも小学生になっていたんですけど、2人だけで過ごさせてしまうような時もあって、これはダメだなと。そこで、実は辞めようと思ったんです。

    一度ワークライフバランスを崩してしまったと。

    その時に、ヴィラ桜ヶ丘の施設長が、私が辞めようとしていることを知って声をかけてくれました。実は、ヴィラ神奈川に入職して利用者さんの面談に回っていた時、仕事を教えてくれたのが、相談員としてヘルプに来てくれていたその施設長だったんです。一緒に回らせてもらったんですが、人当たりも柔らかくてとても勉強になりましたね。私と同じように、障害者支援施設で働いていた、という経歴も似ていました。

    このグループに入った時の先生のような存在だったのですね。

    事情を知ったうえで「うちはヴィラ神奈川より規模が小さいので、働き方も変わると思うよ」と、誘ってくださいました。辞めると言ってしまった手前とても迷ったのですが…せっかく声をかけていただいたので、移ることにしました。私の勝手ではあるんですけど、ヴィラ神奈川のスタッフも「同じグループだからまた何かあれば相談もできるし会えるね」と言ってもらえて。

    グループ内で、横のつながりは続いていきますからね。そこから、今の職場であるヴィラ桜ヶ丘に移られたと。当時、施設はどんな状況でしたか。

    確か開設して6年目くらいだったと思うんですけど、その積み重ねがあるからか、システムがしっかりできあがっていましたね。業務の役割分担がはっきりしていて、どの相談を誰にすればいいか、というのもちゃんと体制ができていました。今でもわからないことがあると、その都度相談していますよ。

    積み重ねで体制がしっかりできていたと。最初から生活相談員として仕事をされたのですか。

    こっちでは特養の入所担当の生活相談員になりました。ショートステイほど入れ替わりがないので、面談のために頻繁に外に出るという感じではなくなりましたね。

    仕事内容はどんな感じで変わるのですか。

    新しく入所の申し込みが入ってきたら、面談に伺っています。あとはベッドコントロールも大事な仕事ですね。体調を崩された利用者さんがいれば、受診の調整や、実際に受診の付き添いもします。ご家族からの相談もあれば、都度対応していますね。送迎の人員がいない時は送迎に出ることもありますよ。

    利用者さんに直接関わっていく業務、という感じとはまた違うんですね。

    利用者さんとの対応はケアマネジャーにがんばってもらっていて、私はどちらかと言えば、対外的なところとの窓口となることが多いですね。それこそ私が以前やっていたような、居宅のケアマネジャーさんとのやり取りもよくあります。本当はもっと、利用者さんとの関わりもできたらな〜と思ってはいるんですけどね。

    生活相談員のお仕事とは!
    仲間に助けられながら積極的な受け入れを進める

    基本的な質問で恐縮なのですが、生活相談員とケアマネジャーの仕事の領域はどう違うのでしょうか。

    ケアマネジャー については、私が働いていたような居宅の仕事だとわかりやすいかもしれないですね。ケアプランはケアマネジャーの資格がないと立てられないですし、ケアマネジャーを通じて各種介護サービスにつながるわけですから。ケアマネジャーは「介護支援専門員」という正式名称の通り、利用者さんが受ける介護サービスをトータルプロデュースする役割があると思います。

    施設だとまた違うのでしょうか。

    ケアプランを作って定期的に見直しを行えるのがケアマネジャーだけ、という点は変わりませんね。ただ、利用者さんやご家族のお話を聞いて、ご本人が望む安定した生活を送るためにどう支援していくか、という点については、生活相談員もケアマネジャーも関わってきますし、重なる部分も多いので、何をするかはその施設によって違いがあるかもしれませんね。

    こちらでは実際にどう分けられているんでしょうか。

    ヴィラ桜ヶ丘でもそうですし、ほかの施設でもよくあるのが、入所・退所などの対外的な関わりがあるところを生活相談員が担当して、入所されてからのことをケアマネジャーが受け持つ、という役割分担ですね。

    先ほどベッドコントロールのお話もありましたが、そういった部分も生活相談員の仕事なのですね。

    入所に関わるところですので、そこも担当していますね。

    ヴィラ桜ヶ丘はグループ内でもベッドの稼働率が高いとお聞きしました。稼働率が高いということは、利用者さんが退所されてから、空床である時間が短い、ということですよね。

    そうですね、空床となっている時間を無くすように努力しています。通常の動き方をしていても、ある程度は埋まっていくとは思うんですが、必要としている人に必要なベッドを提供する、ということは常に考えています。

    必ず、どこかに必要とされている方がいると。

    私が居宅のケアマネジャーをやっていた時「ショートステイを利用したいのに、空きが無い」という経験がよくありましたし、「ここに空きがあります」っていう情報を知らずに困っている方は絶対どこかにいるはずだと思っているんです。例えば退所された方がいて、次の入所までにベッドが1週間空くという状況であれば、その1週間の空床に、必ずニーズがあります。

    ケアマネジャー時代の経験が生きているんですね。そのためにも、その情報を届ける努力を惜しまなずに。

    施設のみなさんの協力が不可欠ですし、各専門職種が受け入れるための努力をしてくれることで、初めて空床を埋めることができるわけです。

    確かに、受け入れ側の体制がしっかりできていなければ、迅速な受け入れは難しいですよね。

    時には限られた情報しか無いなかで、各職種のスタッフが仕事を全うしてくれるんです。多分それは一朝一夕にそうなったわけではなくて、今までの生活相談員さん含めて作ってきた形だと思うし、各専門職としての意識の高さがあってできることだと思います。私がやっていることはただ電話をしているだけなので(笑)。

    そんな(笑)。でも確かに、受け入れ側の体制がしっかりしていないと、自信を持ってご案内できないですものね。実際、生活相談員さんはどのように動くのですか。

    居宅のケアマネジャーさんや、地域包括支援センター、近隣の病院などに「ご利用できます」「今ちょうど空いています」というご連絡をしています。正直、100本電話やファックスをしても、全くお返事いただけない時もあります。でも「これだけの受け入れ体制を作ってくれるスタッフがいる施設で相談員をやっているんだから」という思いもありますし、「誰かは必要としているに違いない」と思って、私たちはご案内し続けているんです。

    さらに選んでいただける施設になるため
    プラスアルファをみんなで考えていく

    この地域でのヴィラ桜ヶ丘を取り囲む現状というのはどのようなものですか。

    厳しくはありますね。高齢化が進むなかで、施設はまだ増えています。横浜市は土地も多いですし、ヴィラ桜ヶ丘がある旭区や隣の緑区は、それこそ石を投げれば当たるくらい特養の数も多いです。そのなかで選んでいただく施設になるにはどうしたらいいか、というのは本当に難しい問題ではあります。

    それだけ競合施設との差別化も必要になってくると。

    それと、うちの施設は開設して10年になりますので、入所された方も10年分歳を重ねられて、介護度が軽かった方も重くなっていかれると。介護度が重くなっていく利用者さんに適切なサービスを受けていただくための取り組みと、新しく入った方の個別のニーズに応えて満足いただく取り組みと、どちらも必要になるわけです。そこのバランスを取っていくことが、今後は求められていくと思っています。

    そういった時に、先ほどお話しされていたような受け入れ体制の良さ、というのは強みになりそうですね。

    加えて、特養のヴィラ横浜と老健のケアホーム横浜というグループ施設が隣接していますし、横浜市にはグループの平成横浜病院もある、というところも強みではありますね。入所して、万一状態が悪くなっても、グループの病院へスムーズに入院できたり、老健で胃ろうの対応をすることができたり、連携が取れますから。

    グループならではの連携というのはひとつ安心材料になりますね。

    生活相談員の仕事をするなかで、自分1人ではどうにもならないこともたくさんありますね。そこを他職種スタッフや、グループ施設・病院に支えてもらっているんだな、ということを最近本当に思っている毎日です。

    今後、ヴィラ桜ヶ丘がどんな施設になったらいいなということを考えていますか。

    今はコロナ禍でなかなか難しいんですが、もともとは近隣の保育園との交流なんかもありましたので、もっとそういう地域交流ができるようになるといいなと思っています。近くに大きい団地もあるんですが、住民の方も高齢化が進んでいますので、お困りごとを相談してもらえるような施設にしていきたいということも考えています。

    施設での生活相談員やケアマネジャーについて、ほかの介護職種と同様に、慢性的な人員不足とも伺いました。

    私が居宅で働いていた時、施設の生活相談員さんやケアマネジャーさんと接することがよくあって。その視点から見ていた時は「間に挟まれて大変そう」というイメージがあったので、そこも要因かもしれないですね(笑)。

    中間管理職のような立場に見えると(笑)。

    ただ、実際に自分がやってみると、大変なことはあったとしても、それを自分1人で抱えているわけではないですし、先ほどお話しした通り、みなさんの協力あってこそできる仕事だということが、入ってみてわかりました。ただ、今後人員を強化できれば体制も盤石になるので、そうしていただけたらありがたいです(笑)。

    大事な部分ですね! では今後、ご自身として目標はありますか。

    入所のご案内をする立場として、「この施設に来て良かった」と思っていただけるように、っていうことを本当に目指していけたらと思っています。そのためには基本的に必要とされるところと、プラスアルファの部分を常に考えていきたいです。でも私が考えているように、現場のスタッフさんもみんな考えてくれていて。ご家族からも感謝の言葉をいただけるのは、みなさんのおかげなんだな、ということを忘れずにいきたいです。

    どハマりしたのは宝塚! 施設内にもジワジワ浸食中…

    どんなことが日々の癒しになっていますか。

    最近、宝塚にハマっています!

    楽しそうですね! 最近というのは、何かきっかけがあったのですか。

    今年は新型コロナウイルスの影響で行けませんでしたけど、例年はグループで慰安旅行があるじゃないですか。そのなかのプランで宝塚観劇コースがあって、そこで見てすごくハマりました。もともとは母も好きで、子どもの頃に連れて行かれて、当時は苦痛でしかない時期もあったんですが(笑)。

    (笑)。慰安旅行がきっかけになったのですね。

    一緒に見に行った職員さんと「良かったよね〜」って話して、そこから私たちの宝塚熱が始まりました。今はそこまで観劇できないので、ブルーレイを貸し合ったり「どうする? タカラヅカ・スカイ・ステージ入っちゃう?」って話をしています。

    それはなんですか?

    宝塚だけが流れるCSのチャンネルです(笑)。我が家は残念ながら加入できる環境じゃないんですけど。厨房にも、すごいくわしい神のような存在のスタッフがいるので、一緒に盛り上がっています。

    割とハマるとのめり込むタイプなんですか。

    そうですね、飽きるとすごい冷めちゃうんですけど。家族からは「いつ飽きるんだろうね〜っ」て言われています(笑)。

    ちなみに推しの方はいらっしゃいますか。

    ここで言っていいんですか! 宙組の真風涼帆さんです。男役のトップスターでめちゃくちゃかっこいいんですよ!

    チェックしておきますね(笑)。施設内でその話される方は何人かいるんですか。

    事務のスタッフと厨房のスタッフと、そこからちょっとずつ増やしていこうとしてます(笑)。

  • 前編を読む

    profile

    ヴィラ桜ヶ丘 相談員 高原 香織(たかはら かおり)

    【出身】神奈川県川崎市
    【趣味】宝塚観劇(宙組の真風涼帆さん推し)
    【好きな食べ物】焼き肉(カルビが好き)

    施設情報

    社会福祉法人 兵庫福祉会 介護老人福祉施設 ヴィラ桜ヶ丘

    神奈川県横浜市旭区上白根町1436-10

    2010年4月に開設。周囲に自然があふれる、緑豊かな環境で特別養護老人ホームと、ショートステイのサービスを提供します。家庭的な雰囲気のなかで、利用者さんの自立した生活を支援し、身体機能の回復、生きがいづくりのお手伝いをさせていただく施設です。