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ひとプロジェクト【第46回・後編】ケアホーム葛飾 介護主任/飯野 岳志 さん

    • 介護職に求められる、プロとしての視点を大切に
      ケアホーム葛飾をもっと地域に開いた施設にしていきたい

    • ケアホーム葛飾で介護主任を務める飯野さんのインタビュー後編です。今回は、ケアホーム葛飾で立ち上げに関わったお話や、これからの施設のこと、さらに、現場にこだわるプロとして、介護職に就かれる方に送るアドバイスなど、さまざまなお話をお聞きしました。3人のお子さんのパパである飯野さん、家族とのほっこりエピソードも伺える後編、ぜひご覧ください!

  • いざ、新施設 ケアホーム葛飾へ!
    教育に携わって得た手応え

    ケアホーム葛飾の立ち上げに関わることになった経緯を教えてください。

    まだヴィラ神奈川の介護主任だった1年前くらいに、当時の施設長を通じて、ケアホーム葛飾の立ち上げを手伝いに行ってくれないか、と話をもらいました。

    お話を受けて、どのように思われましたか。

    こういうお話もいずれあるんじゃないかなとは思っていたところはありましたし、あらためて施設の立ち上げに初めから携わってみたい、という気持ちがありましたね。ヴィラ神奈川でも立ち上げからはいましたけど、その時は研修を受ける側でしたので。ただ、実際行くとなると僕だけ引っ越しも必要になりますし即断はできなかったんですけど、家族も背中を押してくれたので決められました。

    今度は研修を行う側になられて。

    良い施設にするために、研修には携わってみたくて。なかでも主に介護系の研修を担当しました。あとは研修全体の取りまとめに近いこともしていました。

    研修に立ってみていかがでしたか。

    資格取得者も多くて、みんなしっかり取り組んでくれましたし、教えていて問題もほとんどなかったです。あとは、今回から実技試験を取り入れました。

    どういったものですか。

    食事介助や、おむつ交換、入浴介助や移乗といった行為を実技試験して、現場に出る前にどれだけできるようになっているかをチェックするものです。

    これを導入した背景を教えてください。

    介護の仕事の仕方を統一して、提供するサービスの標準化を図るためですね。中途として入職した方が多いと、それぞれが働いてきた施設ごとで、仕事のやり方が微妙に違うということも多いわけです。新たにスタッフが入っても、みんなやり方が少しずつ違うまま仕事を教えることになると、バラつきが発生しやすいので、そこを事前に統一するために始まったのが、この試験です。

    立ち上げから関わっているからこその取り組みですね。実際やってみていかがでしたか。

    理解も深まりましたし、良かったですね。こうした取り組みが離職率の低さにもつながっていると思います。ただ、教える側も人手がないと難しいので、各施設から主任さんが手伝いに来てくれたからこそできたものではあると思います。

    施設がオープンしてからの飯野さんのお仕事はどのような感じでしょうか。

    各ユニットのリーダーさんが動いてくれているので、そのまとめ役的な感じです。現場から悩み事を聞いて、一緒に解決をしていく役割を担っています。

    地域にとって、交流・憩いの場にしていきたい
    コロナ禍でも前向きに見据えるケアホーム葛飾のこれから

    新型コロナウイルスの流行が続いていますが、施設ではどんなことを気をつけていますか。

    消毒や換気は徹底して行っています。特に消毒については、事前にチェックリストや体制を設けて実施しています。

    レクリエーションは思うように実施できなさそうですね。

    そうなんです。通常だと、フロア単位や施設全体でやることも多いんですが、人が集まってしまうのでどうしてもそれはできなくて。今はユニットごとでできるレクリエーションを実施しています。グループの介護福祉事業部とも連携した新しい取り組みも今後予定していますし、楽しい取り組みは実施していきたいですね。

    オンライン面会も実施されていますが、実際の利用状況はいかがですか。

    施設では都内の感染状況に応じて面会制限を行っているのですが、制限中は1日に数件ずつ、ご利用いただいています。やっぱりみなさん喜んでくださいますね。

    顔が見れることは安心感につながりますよね。また、施設にはゴールデンレトリバーの「いなり」も暮らし始めましたね。

    ドッグトレーナーもあわせて入職しているんですが、利用者さんとふれあいの機会を作っています。もちろん犬が苦手な方は避けながら、犬好きの方がいるユニットを訪問しているんですが、いなりと触れ合っている時は、私が話しかけるより表情が明るくなったり、こんなことを話すんだっていう発見もあったりして、面白いですね。

    今後ケアホーム葛飾がどういう施設になったら良いと考えていますか。

    地域に根付いた施設になっていったらいいなと思っています。1階には広い地域交流スペースがありますし、ここを活用して、いろんなことができたらいいですよね。この近辺はお店も少ないですし、地域の方が集まる場所も少ない印象があります。

    せっかくのスペースを活用できると良いですね。

    今は新型コロナウイルスもあって難しい部分も多いですが、地域の交流や憩いの場として使っていただけるようにしていきたいです。特養に閉鎖的なイメージを持たれる方もいるかもしれないですが、地域に開いていくことで施設の雰囲気も変わっていきますし、住民の方にも利用者さんにも良い影響が生まれると思っています。

    介護職の現場に求められる
    家族のような温かみとプロの視点

    長くこの業界で働かれていて、印象に残るエピソードはありますか。

    以前働いていた有料老人ホームに、ご夫婦で入居された方がいたんですが、旦那さんが奥さんのことをとても好きで、全室個室だったんですけど「どうしても同じ部屋に住みたい」という要望をされたんです。

    どう対応されたんですか。

    建物を調べて、打ち抜けそうな場所を探して、壁を破って部屋をつなぎました(笑)。

    えっ、大胆ですね!

    そんなご夫婦だったんですけど、奥さんが重い病気で先に亡くなられてしまって、旦那さんも元気が無くなって、後を追うように亡くなられてしまいました。そういうお別れの仕方も自分のなかでは印象に残っているんですけど、そうやって今でもお顔を思い出す方が何人もいます。たまに、辛いことがあると、家庭に持ち帰っちゃう時があるんですけど、だいたい奥さんに怒られますね(笑)。

    (笑)。どんなことを言われるのですか。

    奥さんも同業者なんですけど「あなたは弱いんだから、気持ちの入れ方に気をつけて」って言われます。

    仕事としてもちろん気持ちを入れるのは大事だけど、入れすぎるといざお別れの時に辛くなることもあると。

    そういうことですね。家庭で仕事に理解があるのはありがたいです。

    介護職を始める方に伝えるアドバイスはありますか。

    その人がこの仕事にどういうイメージを持って入られたのかをまず聞いてから、アドバイスするようにしているんですけど、よく言うのは「利用者さんに対しては家族のように接してもらいたいけれど、常に介護のプロとしての視点を持って、どう対応したらいいのかを、仕事をしながら考えてみよう」ということですね。

    ご家族のような温かみは大切にしながらも。

    プロとしてはそこからもう一歩進んだ対応が大切だと思っています。

    例えばどのようなことですか。

    認知症の方が、ユニットのその辺で寝てしまう、ということがたまにあります。ご家庭のなかでは、そこまで気にしないことでもあるかもしれないのですが、施設では、誰かとぶつかってしまうかもしれないし、風邪を引いてしまうかもしれない。であれば「こっちで寝ようね」とお伝えして、別の場所にお連れしたり、そもそもそこで寝ないような工夫を考えたりする。そうやって安全面などを考慮して対応するのが、プロの視点だと思っています。

    この話を伝えた時、どんな反応が返ってきますか。

    実際に仕事をしながらいろいろと気がつくことがあって「やってみたらこうでした」と、話しに来てくれるスタッフもいますね。そういう人は成長も早いです。

    前編でもお話がありましたが、飯野さんは現場にこだわりを持って働かれている印象です。

    それはずっとあると思います。やっぱり利用者さんと接することが好きなんですね。最近はちょっと離れてしまってはいるんですけど(笑)。でもできる限りは現場の仕事に関わる立場にこだわって、これからも続けていきたいなと思っています。

    現場のプロとして、今後も仕事をしていきたい。

    だからこそ、現場を良くしていきたい、という想いもあるので、今後はスタッフ育成にも力を入れていけたらと思っています。

    愛する子どもたちといつまでも仲良く…
    お祭り好きなパパの願い

    実は、各施設で行われるお祭りが好きという話を伺ったんですが。

    そうなんです、お祭り大好きなんです! 例年だと夏前になると関東エリアのグループ施設で納涼祭の開催日程が共有されて、あわせて各施設にお手伝い依頼もあるんですが、僕は毎回手を挙げています(笑)。

    本当に大好きなんですね(笑)。何を担当されることが多いですか。

    焼きそばとか、焼き系の物をお願いされることが多いです。テント組み立てから屋台のガス設置もできるようになったので、行ってみたら丸投げで全部お願いされるようになりました。

    信頼されてますね〜。どうしてお祭りが好きなんですか。

    いろんな人とお話ができるところですね。他施設のスタッフさんや利用者さんとも話せることが楽しいんですよね。お祭りを通じて、横のつながりがたくさんできましたし、仕事にも良い影響が生まれました。

    今年は例年通りに実施できないのが寂しいですね…。

    残念ですが、今年は施設内でできる範囲のことをやれたらと思っています。

    お休みの日はご家族と過ごされることが多いですか。

    普段は神奈川の家族と離れて暮らしていますので、土日で自宅に帰って子どもたちと遊ぶんですけど、最近は新型コロナウイルスの影響で、頻度を少し減らしていますね。

    お子さんたちは寂しがってませんか。

    たまに帰るのがいいみたいです(笑)。

    もうそんな感じなんですね(笑)。お電話されることもありますか。

    ビデオ通話で話すので、それでお互い寂しさを解消してます。

    たまに帰ったら喜んでくれそうですね。

    小学校4年生の長男と1年生の次女はワーッて寄ってきてくれるので嬉しいですね。一番上の娘が小学校6年生なんですけど、下の2人が落ち着いた後に、こっそり来てくれて、それもかわいいんです(笑)。

    ちょっと大人な対応ですね(笑)。

    そのうちこんな風に寄って来てくれなくなるのかなと思うと、今から寂しいですね。娘に嫌われないようにしたいです(笑)。

  • 前編を読む

    profile

    ケアホーム葛飾 介護主任 飯野 岳志(いいの たけし)

    【出身】神奈川県横浜市
    【趣味】バスケットボール、釣り
    【好きな食べ物】ラーメン(最近のお気に入りは綾瀬の「中吉」)

    施設情報

    社会福祉法人 平成記念会
    介護老人福祉施設 ケアホーム葛飾

    東京都葛飾区小菅1-35-10

    2020年4月にオープンした介護老人福祉施設です。120床の特別養護老人ホーム(ユニット型)、18床のショートステイのサービスを提供する施設です。地域交流スペースを設け、地域の方々にもご利用いただける憩いの場所を目指します。地域に根ざした施設として、利用者さんが住み慣れた地域で長く暮らしていけるように、全力でサポートいたします。