お知らせ ひとプロジェクト

ひとプロジェクト【第43回・後編】東浦平成病院 看護部長/小林 さおりさん

    • 想定外を乗り越える!
      新しい風と嵐と高級食パン

    • 兵庫県淡路市にある東浦平成病院の看護部長、小林さおりさんのインタビュー後編です。
      自身が教育を担当するEPA候補者(※1)の国家試験にまつわるエピソードや、合格後の意外な苦労話、管理職になってからハマった趣味の話、プライベートのことまで幅広くお聞きしました。ぜひご覧ください!

      ※1 EPA:特定の国との間で人材の移動や投資など幅広い分野で経済関係を強化していく取り組み。平成医療福祉グループのEPAの取り組みについては、こちらをご覧ください
      ※2 本取材は2020年3月に行われたものです。

  • 感動の合格から一転、葛藤の日々に

    担当したEPA候補者から初の合格者が出た時は、どんな雰囲気でしたか。

    受験前は、病棟のスタッフが国家試験の勉強に付き合うほどみんなで協力していました。最後まで本人たちも必死に勉強していました。国試の発表はインターネット上で確認できるので、合格発表の時間になってパソコンの前で受験番号を確認して…合格がわかった瞬間は、大声で「やったー!」って叫びました。

    感動の瞬間ですね!

    すごく嬉しかったです。そのあと、合格したEPA候補者と各部署に「受かりました」って報告するとお祝いを用意している部署まであったりして…泣きながら報告してるとスタッフがもらい泣きして、また次の部署でもみんなで泣いて(笑)。忘れられない1日でしたね。

    スタッフのみなさんに報告されたんですね。

    はい、一緒にほぼ院内の全部署を回ったと思います。でも、大変だったのはその後でした。国試に受ければ当然、院内の看護師と同等です。給与も候補者の頃とは違いますし、看護師として患者さんやご家族にも携わる回数が増えます。合格を喜んでいたはずの病棟スタッフも、徐々に状況が変わってしまいました。

    「厳しい意見もあった」ということですか。

    不安だったんだと思います。以前は「しなくてもいい立場」だったのに、国家試験に受かって正看護師になったので「してもらわないと困る」状況になったけど、患者さんやスタッフとのやりとりが完璧にできているわけでは…ないんです。努力を見てきたから本人には強く言えない。でも、伝わらないもどかしさや、不安な気持ちを解消してほしいと私のもとに迫って来るスタッフもいました。

    そんなときは、どうされていたんですか。

    スタッフの意見を否定せず聞きました。どちらの気持ちもわかるんです。現場のスタッフが困惑する気持ちもわかるし、EPA候補者がその雰囲気を察して、戸惑っていることも知っていました。私ができることは引き受けつつ、私の意見も聞いてほしいって頼むことにしました。

    例えばどんなことですか。

    「今はできていないけど、絶対にできるようになるでしょ」と伝えていました。患者さんやご家族の方に不安が出ないように、入院日当日にEPA候補者がいることや、看護師免許を取得して業務にあたることを伝えたこともありました。そういう資料を作ってお渡ししたり、説明することもありましたね。

    理解を求める工夫もされていたんですね。

    最初は、患者さんだけじゃなくて一緒に働くスタッフに対しても丁寧な対応が必要だったと思います。でも、最初に合格した元EPA候補者は、正看護師からEPA候補者の教育をするリーダーになって20人ほどのEPA候補者をまとめる責任者として活躍するほどの急成長でした。

    差をなくしたい!
    どこでも誰でも平等な教育を浸透させたい

    不安は解消されたんですね。

    私が想像したよりも本人たちの努力がすごかったことと、そんな努力を見ていると周囲のスタッフも刺激されますよね。サポートした現場の努力も相乗効果を生んだと思います。この病院のスタッフの長所なんですよ。

    試行錯誤の時期を越えて、EPA候補者に関する仕事も変化しましたか。

    新しく経験できたこともありました。2019年の秋にベトナムで開かれた、現地説明会に参加することができたんですが、育った環境の違いを否定せずに、少しでも歩み寄ると相手の反応が劇的に変わる可能性があるんだと現地で学びました。

    当時と今では、また少し見え方も異なりそうですね。

    そうですね、看護部長になったことも変化のひとつでした。平成医療福祉グループの看護部内に「教育」を専門にする委員会があって、その委員会に所属できるようになりました。私がこの病院に入ったときは、教育方針の土台がまだ定まっていなかった時期なので、これから迎える新しいスタッフやスキルアップを目指すスタッフの支援ができればと思っています。

    京都での新人時代に出会った先輩からの教育が印象深かったとお話していましたが、教育とのご縁がありそうですね。

    そうですね、やっぱりその先輩の影響は強いですね。今、管理職として一緒に働いているメンバーも年齢を問わず仲が良いので連携が取りやすいですし、最近は趣味も共有するようになって、姉妹みたいな存在です(笑)。

    管理職になって得た「趣味」

    管理職のみなさんで共通の趣味があるんですね。

    そんな感じで聞かれると恥ずかしいんですけど、管理職になりたての頃に「疲れた〜」って同僚の前で口にしたら、「これを観れば元気が出る!」と嵐のライブDVDを渡されたんです。私、芸能人とかにハマるタイプじゃなかったんですけど、ライブDVDを観たら…見事に心を鷲掴みにされまして(笑)。

    嵐が仕事の疲れを吹き飛ばしたんですね。

    ですね(笑)。同僚とコンサートに行って発散するようになって、そのうち県外にも友人ができて、デビュー15周年のハワイライブにも行きました。完全にハマってますね。

    (笑)。みなさんのブームはほかにもありますか。

    食パンですね。遠方に外出したときのお土産で渡したことがきっかけで、食パンの試食会を開くようになりました。遠方に外出したときには、必ず高級食パン店に立ち寄って大人買いしています。買う前に電話して、何本買うのか相談したり(笑)。

    いろんな団結力が芽生えそうですね。

    おいしいご褒美を食べるために、がんばって働くスタイルなんです。去年は、私が研修に出ていることも多くて、ご褒美がないと心折れそうだったんですよ。

    何か受講されていたんですか。

    特定行為に関わる看護師の研修制度(※)を修了して特定看護師になりました。看護師として医療行為に携われる幅が増えたので、後進の育成もがんばらないと。
    ※看護師の特定行為研修制度:今まで医師の指示のもと行っていた「診療の補助」の範囲をさらに広げるため、特定の分野において医療行為を看護師が実施できるようにする制度。厚生労働省が指定する研修機関で、特定行為研修を受ける必要がある。

    そうだったんですね。その特定看護師さんは院内に何人いらっしゃいますか。

    特定行為研修を修了した看護師は、私を含めると2名です。現在も2名が受講中で、少しずつ当院でも人員を増やしていければと思っています。

    看護部としての目標もお聞きしたいです。

    もう一歩、離職率を下げたいです。現状よりも低い数字を出すために病院全体で考えていきたいですね。あとは、もっと地域のみなさんに選ばれる病院を目指したいです。地元のスタッフを積極的に採用して、働き続けられる環境も提供したい。患者さんと接する時間が最も長い看護部から取り組んでいかなければと思っています。

    忙しくても絶対に作り続ける
    感謝のお弁当

    最後に仕事の顔以外の姿もお聞きしたいです!

    管理職になってから出張や外出の機会も増えて、どうしても帰りが遅くなってしまう私を応援してくれている、かわいい愛犬がいます!

    いいですね〜。でもそっちじゃなくて…。

    旦那ですよね(笑)。お互いに仕事で忙しくしてしまう家なので、家に帰って一緒に食事をする時間が取れないこともあるんです。共働きって感じですね。1日20分ぐらいしか顔を合わせることがない日もあります。こんなに仕事ばっかりしている私を応援してくれる貴重な存在なので、感謝していますよ。

    短い時間のなかでお2人が日課にしていることはありますか。

    毎朝、お弁当を作っています。私は病院で昼食を摂るので、お弁当をひとつ作って出勤するのが日課です。旦那はそれを食べるのが日課ですね。

    愛妻弁当ですね!

    そんな言い方をされると(照)。すっかり仕事が好きになってしまって、家のことも含めて迷惑をかけている部分は少なからずあると思うので、お弁当ぐらいは感謝の印に。

    では最後、旦那さんにぜひ一言(笑)。

    言わせようとしてる(笑)。でも、疲れて帰って来ても、楽しそうに帰って来ても、いつでも応援してくれている旦那には、感謝してます。絶対に、これを見ないと思うので言えますけど(笑)。

  • 前編を読む

    profile

    東浦平成病院 看護部長 小林 さおり(こばやし さおり)

    【出身】徳島県吉野川市
    【職種】看護師
    【趣味】嵐のライブに行くこと
    【好きな食べ物】食パン(高級食パンをみんなで試食する)

    病院情報

    医療法人社団 淡路平成会 東浦平成病院

    兵庫県淡路市久留麻1867番地

    内科・循環器内科・外科・脳神経外科・整形外科・小児科・耳鼻咽喉科 眼科・皮膚科・心療内科・リハビリテーション科・放射線科

    地域に根差し、必要な医療を提供しながら、総合医療福祉センターの役割と地域のトータルヘルスケアに貢献する専門施設を充実させています。医療・看護はもちろん、介護・リハビリテーションにも重点を置き、長期療養生活にも対応できるよう環境を整えています。