お知らせ ひとプロジェクト

ひとプロジェクト【第32回・前編】HMW Rehabilitation Clinic /エドベルト先生(Edbert Wreksoatmodjo)

    • インドネシアの患者さんを助けたい
      大きな目標のため、母国で新しい医療普及に取り組む若き院長!

    • 今回から4回にかけて、インドネシア南ジャカルタ市に当グループが開設するHMW Rehabilitation Clinicに関わるスタッフのインタビューをお届けします!
      初回は、院長を務めるエドベルト先生です。スポーツ医学を学び、すでにインドネシアでリハビリテーションを提供するクリニックを運営していたエドベルト先生。どのようなきっかけで医療の道に進み、自身のクリニック開設に至ったのか、その経緯についてお聞きしています。インドネシアと日本、その違いや共通点などもお話しくださいました。
      ぜひご覧ください!

  • 院長は地元ジャカルタ出身
    スポーツ大好きな学生でした

    ご出身はどちらですか。

    インドネシアのジャカルタ州です。

    生まれ育った場所はどういうところでしたか。

    ジャカルタ州にある南ジャカルタ市の生まれでした。近所の人もみな親切でしたし、緑も多くて良いところです。

    このクリニックも南ジャカルタなので、地元なのですね。

    そうですね、実家はここから車で行ける距離にありますよ。

    小さい時はどんなお子さんでしたか。

    いい子だったと思います(笑)。とても静かでシャイでしたけど、同時にとてもアクティブで、スポーツをするのが好きでした。サッカー、バスケットボール、バトミントン、テニス、卓球と、なんでも好きでした。

    たくさんやられていますね! 運動神経が良かったのですか。

    そうかもしれません。今は忙しくて運動ができていないので、ちょっと太っちゃいました(笑)。

    (笑)。ご両親も医療に関わるお仕事をされているのでしょうか。

    そうですね、2人とも自分たちのビジネスをしていて、父は薬局を、母は産婦人科のクリニックを運営しています。私には姉と弟もいて、とてもいい5人家族です。

    どんな学生時代を過ごされましたか。

    学校のサッカーチームに所属していました。わたしはストライカーでしたよ(笑)。

    おおっ! 背番号は10番ですか?

    いえ、9番です(笑)。

    ちなみに、真面目に勉強する生徒でしたか。

    多分、した方だと思います、文武両道になるようにバランスをとっていました。

    得意教科を教えてください。

    数学が本当に好きでした。それと化学と生物。物理は好きじゃなかったですね。

    バリバリの理系だったんですね。

    もちろんそうです。医師になるには理系に進まないといけませんでしたから。

    人体の仕組みに興味を持ち
    スポーツ医学の道へ

    医師を目指したのはいつ頃ですか。

    高校生の時です。それまでは何を目指していいかわからなかったんですけど、医療に携わる親からインスピレーションを受けて、医師になることを決めました。人体のことを勉強したかったんです。

    どうして人体について勉強したいと思ったんでしょうか。

    好奇心ですね。体の中で何が起こっているのか、とても興味があったんです。

    医学はどういった学校で学びましたか。

    インドネシアのバンドン市というところにある、パジャジャラン大学(Padjadjaran University)に進学しました。修士はロンドンで取りました。

    パジャジャラン大学を選んだのはどんな理由がありましたか。

    ジャカルタからの距離がそう遠くありませんでしたし、とても良い国立大学だったからです。

    ロンドンにも行かれたんですね。

    海外で学ぶこと自体に興味があったのと、私はスポーツがとても好きなので、スポーツ医学を学びたかったんです。その大学はスポーツ医学の分野においてとても優れていて、世界屈指の大学でしたね。

    医師になろうと思ってから、スポーツ医学に興味が向いていったのでしょうか。

    そうですね。そもそもは人体の解剖学、骨とか筋肉とか関節に興味を持って勉強したいと思っていました。スポーツ医学は修士のテーマでしたね。

    大学で学んでいるときに苦労したことはありましたか。

    今も勉強中なので、大変ですよ(笑)。勉強や調べ物をする時間の確保には常に苦労しています。

    どの国でもやはり医師は多忙なのですね。

    もちろんです。家族の行事に参加できなかったり、いろんなイベントにも参加できなかったりということはよくありましたね。

    目的がある限り
    エネルギーは尽きない

    実際に医師として現場に立ってみて、どんなことを感じましたか。

    やっぱり大変だなとは思いました。でも、目的がある限りエネルギーは湧いてきますし、なぜ自分がこの仕事を続けていかなければいけないか、ということを考えれば、それも乗り越えていけますね。

    とても前向きで良いですね。最初に働いたのはどんな病院でしたか。

    バンドンの総合病院でインターンとして働きました。

    日本では「研修医の頃は寝る暇もなかった」という話をたまに聞きますが、インドネシアではいかがですか。

    こちらも同じですね。そういうことはよくあります。研修時代は日勤で朝から晩まで働いて、そのまま夜勤で朝まで働いて…やっぱり寝られないときもありましたよ。手術室で立ったまま寝てしまったこともありました…会議も眠かった(笑)。勤務が終わる頃はヘトヘトでしたね。

    今となっては良い経験だったと言えますか。

    もちろんそうでした。私には患者さんを助ける、という大きな目標があるので、こういうことを続けていけるのは幸せなことです。

    エドベルト先生は、どんな医師を理想としていますか。

    病気の診断をするためだけに働くのではなく、医師として患者さんを思いやることが一番ですね。なので、包括的なものの見方が必要です。病気のことだけではなく、患者さんの人生や家族にも影響があるので、広い視点で考える必要があります。

    新しい医療を提供するため
    自身のリハビリクリニックを立ち上げ

    このクリニックを立ち上げるより以前に、先生はご自身でクリニックを開設されたとお聞きしました(※)。

    ロンドンから戻った1年後に立ち上げました。28歳の年でした。
    ※南ジャカルタ市にPhysio Medical Clinicを開設。経験豊富な医師と理学療法士のチームによるケアと治療を提供している。

    若くして院長となったのですね。インドネシアでは、そのぐらいの若さでクリニックを立ち上げるのはよくあることですか。

    何人かはいますけど、そこまで普通とは言えないかもしれないですね。

    どういった経緯で立ち上げに至ったのでしょうか。

    もともと、インドネシアでリハビリクリニックを作るという構想が自分のなかであったのですが、そこで幸運にもパートナーに出会えたことが大きいです。小さくてもいいから、最小限のリスクで運営できるクリニックを作りたかったんです。

    病院で働き続けるのではなく、自身でクリニックを立ち上げられるというのは大きな決断ですね。

    インドネシアでは院長として3つの病院を掛け持ちすることが認められているので、もしかしたら日本よりもそのハードルが低いというか、少し感覚が違うかもしれません。

    クリニックを立ち上げた動機はどんなものでしたか。

    今までの医療だけでなく、新しい医療も取り入れて、それを融合して患者さんに提供する、より包括的なクリニックを作りたかったんです。私の考えは、ロンドンとインドネシアで学んだことをミックスできるようなクリニックにしたかったです。

    インドネシアの医療状況についてはどのように捉えていますか。

    健康保険にまずは問題があると思いました。みんなが国の保険を活用できるようになるには難しいことが多いですね。さらに、患者さんは病院で長時間待たないと行けませんし、医療システムにも問題が多いです。

    インドネシアでは、国民皆保険制度が2014年に始まったそうですね。

    始まりはしましたが、まだこの保険で全ての患者さんがカバーできるわけではないので、問題があるんです。ただ、私は保険の専門家ではないので、この話題はこれくらいにしておきますね(笑)。

    わかりました(笑)。例えば、エドベルト先生のように海外で学んで、インドネシアの医療を変えていこうという医師は多いのでしょうか。

    たくさんの若い医師がそうやって医療の状況を変えようと思っていますね。実際行動している人も多いと思いますし、私もそういった医師を何人か知っています。

  • 次回:いよいよクリニック開設へ。インドネシアと日本の医療をつなぐ第一歩を踏み出す!

    後編は2019/09/27公開予定

    profile

    HMW Rehabilitation Clinic 院長 エドベルト(Edbert Wreksoatmodjo)

    【専門】スポーツ医学
    【出身】 インドネシア ジャカルタ州
    【好きな動物】犬(ゴールデンレトリバーを以前飼っていた)

    病院情報

    HMW Rehabilitation Clinic

    JL. Daksa 4 No. 69 Selong, Senopati, Kebayoran Baru,Jakarta Selatan 1220

    インドネシア ジャカルタ州南ジャカルタ市に開設。脳卒中や脊髄損傷による後遺症だけでなく、肩こり・腰痛、スポーツによる外傷に悩む方などに、日本で培った技術を提供してまいります。当グループで学んだインドネシア人のスタッフや、指導者として日本人スタッフも常駐し、日本式のリハビリテーションを展開。日本のリハビリテーションロボットも後日導入を予定しています。