ひとプロジェクト【第18回・後編】平成医療福祉グループ 成長戦略部・第二医療事業部 部長/松木 泰昭さん
分析や調整、表からは見えないけど大事な仕事
堺平成病院をより良い形でスタートさせるために!
今週は、なかなか言葉にするのが難しい、成長戦略部や第二医療事業部のお仕事についてや、堺平成病院のスタートへの携わり方についてもお聞きしました。さらに、当グループに入るまでの意外な粘りや、奥さんとの意外な馴れ初めなど、意外な話も多めでお届けいたします! ぜひご覧ください。
書類審査で落ちたら
すぐ電話!
―前職のコンサルティング会社から、このグループにたどり着いたのはどういう経緯だったんですか。
医療業界のことをまたいろいろと調べ始めたら、武久代表の記事がたくさん出てきて、その話が面白くてわかりやすかったんです。例えば「患者さんのことを第一に考えなさい」とか、当たり前だけど大切なことを言っていたのがとても興味深かったのと同時に、「なんでそれができていないんだろう」って思ったんです。そこにすごく興味を引かれて、このグループに応募しました。
―ちなみにどういう職種での応募だったんですか。
総務とシステムエンジニアの2つの募集が出ていたので、「両方できます」って応募したんです。
―大胆ですね(笑)。
それで怪しまれたらしく、書類で落とされました(笑)。後で聞いた話では「冷やかし」だと思われたそうです。
―えっ、第一段階で弾かれたんですか。
だから「なんで落ちたんですか」って電話しました。とりあえず面接で話したかったので。
―すごい粘りですね…。
私はだいたい落ちた場合は、理由を知りたくて電話します。
―実際面接に行ってみたらどんな感じだったんですか。
そこは普通の面接だったと思います。あんまり硬くない面接でしたね(笑)。
経営の指針となる
数字を可視化する仕事
―現在部長を務める成長戦略部とは、どういうお仕事をする部署ですか。
言葉にするのが難しいんですが、ひとつ言えるのが、グループ内の病院・施設にあるさまざまなデータを集計して、そこから何かを提案するということです。
―なるほど、それこそコンサルティング的なお仕事と言えますね。例えばどういうデータを集めるんですか。
一例としては、病床数に対する入院患者さんの数とか、あとは経営状況ですね。「この病院の収支はこうなので、次はこれをやったらどうですか」っていうことを、関係部署と相談し、数字を読み解きます。
―経営で必要な数字を、実際に見えるものにするといいますか。
そうですね。「こういうデータが欲しい」と要望があったときに、それを数字で出していきます。経営者としてやりたいことに対して、根拠となるものをデータとして可視化していくのが私たちの仕事ですね。
―今現在は、それに加えて第二医療事業部長として関西の病院についても関わっていると。
兵庫県と大阪府の一部のグループ病院の事務長の仕事の取りまとめを行っています。そのエリアを統括するグループ副代表と、それぞれの病院の事務長の間に入って仕事をするようなイメージです。もともと関東にはその体制が確立しつつあったんですが、関西は病院・施設数が多く、十分ではなかったので、私が担当することになりました。やりとりを円滑にするというか、通訳的な仕事ですね。
―やっぱり皆さんそれぞれのプロフェッショナルだから、その職業の言語ではわかるけど。
お互いの理解の溝を埋めて、つなげるのが私の役割ですね。
―では淡路島含めて、関西エリアのグループ病院を日々周られているんですか。
定期的に周っています。ただ、数も多いので、決まった日に行くというよりは何かやることがあるときに行くという感じです。


開院へのタスクを管理しながら
より良いスタートを目指す
―堺平成病院の開院には、どのように関わっているんですか。
まず開院に向けて、各部署のタスクを出すところから始まりました。まずどこから手をつけていいか、わからないこともありますので、「こういうことをやる必要がありますよね」っていうのを伝えて、タスクを書き出してもらうわけです。その後の進捗管理もしていきます。
―課題を洗い出して管理するという点で、ここでもコンサルティング的な関わり方をされているんですね。
けっこう細かく関わっていますね。「この内容ならこっちの部署の人にも報告しておかないといけませんよ」っていう、部署間の報告の要不要も、指示したりとか。自分の部署の仕事はわかるけど、ほかのことは見えづらいわけです。そこを私が見る、という感じですね。
―先ほど、通訳的なお仕事という話がありましたが、やることが多岐に渡っていて、名前がつけづらいお仕事が多い印象を受けます。
実際に何をしているのかと説明することは難しいかもしれませんね。各所で調整が必要なところに、私が入って取り仕切っていると言いますか。
―バランス感覚が問われますね。俯瞰で見る力が必要そうです。
間に入りながら、なんとかみなさんには動いてもらっています。堺平成病院の開院を良い形で迎えられるようにがんばっているところです。
―堺平成病院についてはどんなポイントがアピールになると思いますか。
特に思うのが、ほかの病院と比べて、楽しそうに仕事をしているスタッフが多い印象がありますね。
―先ほど私もスタッフさんの撮影をしていたんですが、みなさんノリがいいと言うか。
ノリもいいですし、挨拶も元気がいいです。社交辞令的なあいさつじゃなく、笑顔で返してくれます。例えば堺温心会病院で言えば岩城看護部長(※)の影響も大きいのかなと思いますが、両院ともそういったことを積み重ねてきたのではないかなと。それはすごく感じます。
※ひとプロジェクト 第17回 堺平成病院 看護部長 岩城 八重喜さん
―患者さんにとってフレンドリーな病院なんですね。
だからこそこの地域で長く続いてきたんだと思うんです。古い病院なのに、外来も多くの患者さんがいらしてくださいますからね。
―機能だけでなく、スタッフの面でもいいところが多いと。
新しい建物や機能がアピールポイントなのはもちろんですが、今まで培ってきた接遇と患者さんへの対応、これもプラスして盛り上げていけたらいいと思います。
―地域のみなさんにとって、どういう病院になったらいいなと思いますか。
良い意味で「変わらないでほしい」ですね。患者さんに求められたら受け入れる、っていうことを長らくやってきた歴史があるわけですから、今まで実践してきたことは崩さずに続けていければ。
―今後も新病院ができる際は関わられるのですか。
自分の担当する関西エリアにできる場合は、また同様に関わっていきます。今後も開院の計画があるので、堺平成病院が落ち着き次第、今度はそちらに積極的に携わることになります。
自分が不要になるように
人を育成していく
―今後のお仕事の目標を教えてください。
グループの医療や福祉をもっと広めることに、役立てることができたら、と思っています。そのためにひとつは、病院や施設を新たに作ることに携わることです。あとは代表がやっているような、講演会を行うとか、うちのグループのいいところをどんどん伝えていくということにも今後は携われたらなと思いますし、努力が必要なところと考えています。
―もっと表立った活動も行っていければということですね。
広めていくには、そういうこともしていかなければいけないなと思っています。そのためにも、自分の仕事も現場で行えるように、育てていっている最中と言えますね。
―それこそ家庭教師のアルバイトの話(※)じゃないですけど、ある程度までは教えて、あとは自分でやれるように。
そうですね、そうなれば私が不要になるので、そこがゴールですね。
※ひとプロジェクト 第18回 松木さん 前編
―実際どういう風に育てられるんですか。
教えるのは難しいです。私としては遠回りになったとしても、気づいてもらえるような発言や行動をしているつもりではあります。
―示唆するような感じですね。
でも実際忙しそうにしているのを見ると、「自分でやるよ」って、私がやっちゃうんで、ダメなんですよね(笑)。今後は自分のその考えを変えていきたいです。


祝! お子さんの誕生
そしてちょっと意外な馴れ初め
―最近お子さんが生まれたとお聞きしました、おめでとうございます!
ありがとうございます。今はちょうど1カ月くらいですね。
―かわいいでしょうね〜。
やっぱりかわいいです! 仕事の後も、お風呂入れたり、オムツ替えたり、ミルクあげたりしていますよ。
―こんな子になるといいなって考えたりしますか。
誠実な子に育つといいなと思っています。
―家族そろってどこかお出かけされますか。
最近はピクニックに出かけています。お弁当を持って、芝生があるところに行って。今住んでいる兵庫県は公園が多くていいんですよね。距離も近いしあまり混まないし。
―ご家族との時間を大事にされているんですね〜。せっかくなので、奥さんのいいところを教えてください!
えーっと、接客業をやっていたからか、私と違って笑顔を作るのがうまいんですよ。
―(笑)。お店で出会われたんですか。
そこが出会いですね。駅前のドーナツ店でした。
―すごい! どうやって声をかけられたんですか。
みんなにはバカにされたんですが…いつも店の前を通るときはだいたい閉店間際で、その時に残っているドーナツをがっさり買うんです(笑)。
―豪快ですね(笑)。買い占めて印象付けるみたいなことですか。
でも実際はそんなに印象なかったみたいです(笑)。
―(笑)。では最後に、尊敬する人物はいますか。
誰か1人っていう感じはなくて、みんなそれぞれ自分に持ってないところがあると思って、いつも、人と接するんですね。そうやって考えると、みんなを尊敬しながら、尊重しあって仕事をしているつもりです。得意不得意を見ていかないと、役職者としては指導もできないですし、自分の成長も止まってしまうので。






平成医療福祉グループ 成長戦略部 第二医療事業部 部長
松木 泰昭(まつき やすあき)
【出身】福岡県久留米市
【趣味】読書
【好きな食べ物】韓国料理(スンドゥブチゲ)
【尊敬する人物】みんな(周りの人のことを尊敬しながら仕事している)


https://sakaiheisei.jp/
医療法人恵泉会 堺平成病院
大阪府堺市中区深井沢町6-13
内科・循環器内科・消化器内科・リウマチ科・放射線科・眼科・整形外科・泌尿器科・歯科・リハビリテーション科・脳神経外科・皮膚科・外科・糖尿病内科(代謝内科)・人工透析内科・心療内科
2019年4月、長らく堺市でご愛顧いただいた堺温心会病院と浜寺中央病院が合併して誕生する病院です。救急医療から回復期医療、慢性期医療、そして在宅サービスまでの幅広い機能を持ちます。地域にあるさまざまな事業者と遠慮なく無駄なく連携できる関係を作れるよう、地域医療のハブになり、地域全体で患者さんをサポートできるよう、努力を重ねてまいります。