ひとプロジェクト【スペシャル・後編】新人座談会 〜薬剤師編〜
新人座談会
薬剤師編
まだまだ成長の途中
新人薬剤師の現在と未来!
薬剤部の新人スタッフ座談会の後編です。後編では、入職してからのことにクローズアップ。仕事が始まった4人の奮闘や、これからのことについてお聞きしています。新人のみなさんがどんな仕事にどんな想いで取り組んでいるのか、また今後の目標についてもお話ししてくださいました。薬剤師を目指す方にもオススメの座談会後編、ぜひご覧ください!
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〈印西総合病院〉山﨑 陵平
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〈多摩川病院〉矢坂 さくら
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〈緑成会整育園〉泉谷 夢樹
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〈堺平成病院〉増戸 芽衣
いざ入職!
スタートして感じたあれこれ
実際に、薬剤師としての仕事がスタートしていかがでしたか。
増戸
堺平成病院は開院したてでしたので、当初は慌ただしかったです。落ち着くまでは先輩方がみんな大変そうでしたけど、私たち新人ができることはまだあまりなくて。でも今はもう落ち着いて、みなさんにもいろいろ助けてもらいながら、業務にも慣れてきました。
矢坂
私は、まだまだ知識がないなっていうことをとても感じました。ポリファーマシーへの取り組みについて医師に提案するにしても、レスパイト入院で来られる患者さんの薬を減らすことにしても、もっと知識を身につけないと大変だなって、入ってみて思いました。
私は、まだまだ知識がないなっていうことをとても感じました。ポリファーマシーへの取り組みについて医師に提案するにしても、レスパイト入院で来られる患者さんの薬を減らすことにしても、もっと知識を身につけないと大変だなって、入ってみて思いました。
山﨑
僕は最初の2、3カ月は環境に慣れることで必死でした。でもだんだん慣れてきて、仕事を楽しく感じられることもありました。入職後3、4カ月くらいで先輩についてもらいながら新しい入院患者さんの対応をして、それで名前を覚えていただいた時はとても嬉しかったですね。
そういった交流があるのは良いですね。
山﨑
そういった交流があるのは良いですね。
違う病院でのお仕事はいかがでしたか。
山﨑
病院の規模の違いもあって、薬剤師の人数が印西総合病院よりは少なかったので、忙しさはありました。でも、院長の佐野先生はいろいろと仕事を教えてくださる方で、それも勉強になりました。
ほかの病院で働く機会も貴重ですよね。
泉谷
うちのグループだからできることであって、なかなか経験半年で違う病院っていうのもないと思うんですね。違う環境に触れられたのは貴重でした。
泉谷さんが入られた緑成会整育園は、重症心身障害を持った方がメインでいらっしゃる病院ということで、また性格が違いますよね。
泉谷
緑成会病院に入職してから整育園の配属になったのですが、使う薬も違うので戸惑いましたね。てんかんの発作を抑える薬や抗生剤の種類も多いので、なかなか正解がわからないこともあって、まだまだ学ぶことが多い状況です。

現在のお仕事と、感じる課題
今現在はみなさんどんなお仕事をメインでされていますか。
増戸
今は主に注射業務に、注射のミキシング、入院患者さんの点滴を作っているのと、最近は病棟を担当する薬剤師のサブとしてついています。ちょっとずつ病棟のカンファレンスにも出たり、何人かの患者さんを先輩と一緒にみたりもしています。
病棟に出られてみていかがですか。
増戸
もっとコミュニケーション力を高めたいと思いました。入院のカンファレンスであれば、その患者さんが睡眠薬を飲まれていたら、ふらつきとかがあるかもしれないので、そのことをリハビリのスタッフに伝えてあげないといけないですし、看護師さんからも情報もらうことも必要ですし。
話したことのない他職種のスタッフと話したり、カンファレンスで発言したりするのは、最初ちょっと緊張しそうですね。
増戸
そうなんです! ずっと薬局にいると、病棟に出てカンファレンスに参加するとこわばっちゃって…。でも「こういうところで発言していかな」って思っています。もっと知識も増やして、発言して医師にも提案できるようになっていかないとって。コミュニケーションを取りたくて病院を選んだので(笑)。がんばっていきたいですね。
経験を積むうちにどんどん変わっていきそうですね。矢坂さんはいかがですか。
矢坂
私は主に入院患者さんの持参薬確認と、内服薬と注射の調剤がメインですね。たまに注射薬のミキシングとか、退院患者さんに薬の説明にも伺っています。
患者さんとお話しされて感じることはありますか。
矢坂
具体的な例がすぐに出ないんですが、患者さんからお薬について質問を受けると「確かにお薬飲む人はそういうことが心配なんだな」って気づくことが多いです。専門知識を深めることも大事ですし、患者さんの目線に立つことも考えなきゃいけないなって感じます。
泉谷
僕は、内服薬の調剤と監査(※)、それと注射の混注と、短期で入院する方の持参薬の入力の手伝いをしたり、それ以外には、感染委員会で使ってる抗生剤の使用量についての資料も作っていたりしてます。
細かくやることが多そうです。実際やられてみていかがですか。
泉谷
例えば病棟で注射が必要になった時、急いで使いたいのにこちらから出すのが遅れてしまうと、向こうも困ってしまうので、そこを手際良くやるのが難しいです。それと、もし処方せんに間違いがあった場合も、再度医師に確認をしなければいけないんですが、それができなかった時に先輩から指摘を受けて。そこをしっかりチェックして、不明点や間違いを確認するのも薬剤師の仕事なので、もっとがんばりたいですね。
スピードや効率とともに、正確性も求められますよね。山﨑さんは2年目なのでまた少し状況が違いそうです。
山﨑
一通りのことはさせてもらっています。注射や内服の調剤、監査やミキシングもしますし、入院患者さんについて、持参薬の確認と、その継続をどうするか伺ったり、あとは入院した患者さんが今どういう状況なのかをカンファレンスでお話ししたりとか、いろいろですね。
病棟での業務も日常的にされて。
山﨑
実際病棟にいると、看護師さんから質問をもらうこともあるんですが、まだ僕自身がわからないこともあるので、それを調べて伝えることで、自分にとっても勉強になります。それと病棟にもいると患者さんの状況もわかりますし、いろんな情報を得られる機会でもありますね。
患者さんや他職種と触れることで得られることも多そうです。
山﨑
そう思います。最近「薬剤師してるな」って感じがちょっとだけしますね。
全員
おお〜っ。

新人スタッフが思う
薬剤師の仕事の魅力
ちなみにみなさんが思う薬剤師の仕事の魅力や、やりがいはどう言うところでしょうか。今後薬剤師を目指す方の参考になればと思います。
山﨑
例えば患者さんが「最近痒くて眠れないの」とおっしゃっていたら、医師に相談してみて、結果薬が追加されたことで「だいぶ良くなったよ、ありがとう」と言っていただけることもあります。そうやって、自分がやったことで感謝の言葉をいただけると、とても励みに感じますね。
実際に取り組んだことでそう言っていただけるのは嬉しいですよね。
増戸
まだまだではありますけど、私も患者さんから直接感謝されると嬉しいですし、やりがいを感じると思います。薬を変えたり、必要ない薬を減らしたり、いろんな形で患者さんの病気とか症状とかを治せる、ということに関われるっていうのは、やりがいにつながりますね。
泉谷
やりがいとしては、やっぱり責任感のある仕事だということですね。人の健康や命に関わることですから、その分ちゃんとしなきゃいけないですし、患者さんのこともしっかり見ないといけません。そこが魅力でありやりがいだと思っています。
矢坂
私は、実習に行った時に出会った薬剤師さんから言われた「医師も看護師も薬の知識があるけど、私たちはそれにプラスアルファして知っていないといけない」っていう言葉が印象に残っています。「医師は特に生物的な視点で見るけど、私たちは化学的な視点で見ないとダメだよ」って言われた時、とても納得しました。なので、自分の仕事を紹介する時には「薬剤師は街の化学者なんだよ」って言えるようになりたいですし、そんな薬剤師になれたらかっこいいなって思っています。
増戸
「街の化学者」って、とてもいい言葉ですね!

もっと成長したい!
薬剤師としてこれからの目標とは
仕事で悩んだ時などはどうされていますか。
山﨑
大学の時の友だちと話すことが多いですね。みんな調剤薬局とか、ドラッグストアとか、いろんなところに就職していて、違う職場の話を聞くと「働くって大変なんだなあ」って思って、なんかスッキリします(笑)。
それぞれ苦労が違いますものね。
増戸
私は病院に同期の薬剤師がいるので相談することもありますね。わからないこととか悩みは先輩に聞くこともあります。みなさん話を聞きやすいですし、ご飯に行ってリフレッシュしています。
矢坂
私は自分の性格上、相談するより「自分で勉強しないといけない」って思う方なので、行き詰まったら趣味でリフレッシュして、「またがんばろう」って思っています。
泉谷
僕もあまり悩みを人に言いたくないので(笑)。自分で溜めているところはあります。
えっ、大丈夫ですか、溜めてしまって!?
泉谷
自転車で走ってリフレッシュできるので大丈夫です。
体を動かして発散しているんですね。さてみなさんは、今後薬剤師としてどんなことをがんばっていきたいですか。
増戸
最近病棟に行かせてもらうようになったので、自分のなかでわからないこともまだまだ多くて…。優しく教えていただけるのでありがたいんですけど、それにがんばってついていこうと思っています。できることを増やして基礎的な業務を全体的にできるようになって、病棟にももっと出て患者さんとコミュニケーションを取りたいと思っているところです。
矢坂
私は、ポリファーマシーの取り組みに対してもっと知識をつけて提案できるようになりたいです。それと、ほかの職種の方から質問をもらっても、すぐ答えられなかったり明確な答えが出せない時もあったりして、調剤して薬を渡すだけが薬剤師の仕事ではないから、もっと知識をつけて信頼してもらえる薬剤師になりたいなと思います。
泉谷
僕も、病棟からの質問とかでいろいろ聞かれることがあります。人数的な問題でまだ病棟業務がしっかりできていないので病棟スタッフとの関わりが少なくて、そこでもっとちゃんと答えられるように力を入れていきたいなと思っています。
山﨑さんは薬剤師2年目として、これからのことはどうですか。
山﨑
自分もまだまだだと思っています。今は先輩と2人で病棟と調剤の業務を交代しながらやっているんですけど、やっぱりわからないことがいっぱいなので、もっとがんばっていきたいです。最近、褥瘡(床ずれ)の委員会にも入ったので、その勉強ももっとしたいなと思っています!
アクティブ、インドア、それぞれの休日!
では仕事から離れて、みなさんのお休みの過ごし方を伺います。矢坂さんは冒頭に運動サークルのお話をされていましたけど、ほかにはどんなことをされていますか。
矢坂
小説など、本を読むことが多いですね。
ちなみにどんなものを読まれていますか。
矢坂
英語が好きなので、英語で本を読んでいます。
全員
おお〜っ。
増戸
すごい!
そんな増戸さんはいかがですか。
増戸
私は友だちとご飯に行ったりカフェに行ったり。あと運動は嫌いじゃないので、たまに公園を走ったりもします。スキーとかスノーボードも好きなので、冬になると行きたくなりますね。
どの辺りに滑りに行くことが多いですか。
増戸
1泊2日くらいで岐阜県に行くことが多かったです。今シーズンも行けたら行きたいですね〜。
泉谷さんは自転車で走るのがリフレッシュとおっしゃっていましたが、どのくらい走られるんでしょうか。
泉谷
よく多摩川のサイクリングロードを走ってますね。
確かけっこう長いコースですよね。
泉谷
羽村市から羽田空港までで、片道50kmくらいあって、走ると1日かかりますね。
前からやられていたのですか。
泉谷
最近始めたばかりなので、これから力をつけて峠を越えたり、山の方のコースも行きたいですね。
アクティブですね! 山﨑さんはどうですか。
山﨑
昼まで寝てます。
全員
(笑)。
山﨑
のんびりしてから、サックスを吹いたり、友だちとご飯を食べに行ったりしています。
ちなみにサックスってどこで吹くんですか。
山﨑
家で吹きます。この病院よりもうちょっと田舎の方に住んでいて、家同士も離れているので特に苦情もなく。たまに近くの田んぼとか公園でも吹いてます。
では最後に、好きな食べ物を聞きます。
泉谷
焼肉ですね。最近ハツが好きです。
最近好きになったんですね。
泉谷
それまでタンとかが好きだったんですけど、ハツを食べてみたらおいしかったので(笑)。
おいしさに目覚められたと(笑)。増戸さんはどうですか。
増戸
え〜っ、私は食べるのが好きで…。
決めきれないと。
増戸
サツマイモです(笑)。
素材そのものなんですね(笑)。どう食べるのが好きなんですか。
増戸
あまり加工されたお菓子とかよりも、芋そのままの味が好きです(笑)。
矢坂
私は嫌いなものがほとんどなくて、なんでも好きです。
ではほとんど好きななかで、唯一嫌いなものを教えてください!
矢坂
えっと、セロリです。
増戸
私もパクチーだけだ。
矢坂
あ、私もパクチーあんまり好きじゃないです(笑)。
香りや味が強い野菜が苦手なんですかね。じゃあ最後に山﨑さん。
山﨑
ハンバーグです。ハンバーグなら何でも好きです。
肉が粗いのがいいとか、こういう形がいいとかはないですか。
山﨑
う〜ん…おっきいのがいいです(はにかみながら)。
全員
(笑)。

前編を読む

印西総合病院 山﨑 陵平
【出身】千葉県印西市
【職種】薬剤師
【趣味】サックスを1人で吹く
【好きな食べ物】ハンバーグ(大きいもの)

多摩川病院 矢坂 さくら
【出身】東京都府中市
【職種】薬剤師
【趣味】英語の読書、公園での筋トレ
【嫌いな食べ物】セロリ、パクチー

緑成会整育園 泉谷 夢樹
【出身】東京都国立市
【職種】薬剤師
【趣味】自転車で長距離を走る
【好きな食べ物】焼肉(最近はハツ)

堺平成病院 増戸 芽衣
【出身】大阪府堺市
【職種】薬剤師
【趣味】スキー、スノーボード
【好きな食べ物】サツマイモ(素材の味が好み)