お知らせ ひとプロジェクト

ひとプロジェクト【第3回・後編】世田谷記念病院/福崎 彩子さん

ひとプロジェクト 福崎さん
ひとプロジェクト 福崎さん

介護職は、患者さんの人生が変わる瞬間に立ち会う仕事。
被災地での経験を胸に、進みます。

前編に引き続き、世田谷記念病院の福崎彩子さんの後編です。以前在籍していた病院で参加した東日本大震災での支援などについて、お話をお聞きしました。自分のお仕事の意義を見つめ直すような、大きな経験となったそうです。ぜひご覧ください。 

大きな経験となった、
忘れられない、被災地支援のこと

―福崎さんは東日本大震災の時、被災地に介護福祉士として支援に行かれたそうですね。

そのときはまだこのグループに移ってくる前だったんですが、いろいろな病院から集められた看護師や医師、介護士などの専門スタッフがいくつかのチームを作って、期間を分けて岩手県の石巻で支援活動を行いました。

―実際に、どういった活動だったんですか。

病院や施設で被災された方たちが、そのまま避難所に移られているので、そこに行って支援活動を行いました。高次脳機能障害で、ご自分だけでは生活ができない方が多くて、起き上がりや歩行介助、食事介助やお着替え、避難所生活の何から何までをサポートしましたね。

―普段やられていたようなことを避難所でも続けようっていうことですね。

そうです。介護をする側の人も被災しているので、そうした支援を必要とされていました。私が行ったのは2011年の5月でした。

―まだ地震が起きて間もないタイミングですね。

余震も多くて怖かったのを覚えています。現地に着いてすぐ、担当の方から「地震の被害を自分の目で見てください。それから初めてここの人たちと関わってください」と言われました。テレビで見ていた光景を、臭いから何から、現実のものとして体感してほしいと。そういった対応も、すごいきちんとしているなと思いました。ただ実際に避難所に行って驚いたのは、地元の看護師さんが普通に仕事してるんですよね。

―自身も被災されながらですよね。

ご自分の家も無く、帰るところは体育館。仕事と言っても当然お金になるわけではない。何だかナイチンゲールじゃないけど、自分たち専門職の本当の姿を見たような気持ちになりました。

―状況を考えるとすごいことですね。

だから医療職、介護職もですけど、その必要性ということを非常に感じましたね。その人たちがいなかったら、死んでいってしまう人がたくさんいるわけで、周りの援助がないときは自分たちが率先してやらなきゃいけないって思いました。これは私の人生において、本当に忘れられない出来事になりましたね。

―今でも思い出しますか。

思い出します。必ず。そのとき被災地の方とお話しして心に残ったのが「命があるっていいよね」という言葉と、「今生きてても働くとこもないよ」という言葉です。まず、命はあってこそだし、働く場所があるっていうこともすごい恵まれていることなのだなと実感しました。これが自分の中では忘れられなくて、仕事で大変なことがあったとしても「元気に生きていて、働く場所があることに感謝しよう」と思うようになりましたし、そこから、働きやすい環境は提供されるものではなく、自分でつくることに価値があるのだなとも思い至りました。

―意識が変わるような大きな出来事だったんですね。

やっぱりテレビだけで見るだけでなく、実際に関わった経験というのは大きいです。自分の力だけでは難しかったと思うので、こういう機会をいただけたことに感謝しています。

 


 
 

連携の取れたチーム医療で、
患者さんと深く関わる病院

―お仕事されている世田谷記念病院の特長を教えてください。

やっぱり、医療、リハビリテーションと、違った職種がいるから、患者さんに対してチームアプローチができることが大きなポイントです。これを普通のことと捉えているのはごく一部の病院です。だからこそ世田谷記念病院のチームアプローチは価値があると思っています! たくさんの職種が関わる中で、介護もそのメンバーとして一緒になって、一人の患者さんの生活を見れるっていうのは、やりがいがありますね。

―働きながらやりがいがしっかり感じられるんですね。

例えば毎日同じこと、頼まれたことだけをやって、自分からは特に何も意見をしないとすると「なんで介護福祉士になったの」と聞かれたときに、答えに詰まるかもしれない。だけど、この病院ではそういうことはないんじゃないかなと思います。なぜなら、患者さんやご家族と喜怒哀楽を共にして、生活の中に入って一緒に考える、その人の人生の中に自分も関わらせてもらうからです。

―それぐらい、この病院での介護は、患者さんと深く関わることだと。

短期間だけど、とっても重要な時間ですよね。ある意味、その人の人生を変える瞬間に立ち会っているんです。手術・治療が終わったその後に関われる人として、介護福祉士は患者さんとご家族ととても距離が近い。その意味ではこの仕事を選んだ価値があると思っています。

―患者さんが良くなっている、っていうことをリアルに感じられそうですよね。

そうなんですよね。やっぱり患者さんの生活を、私たちも見られるんで、日々良くなっていくのが見える。リハビリも病棟内でやっているから、変わっていくのがわかります。一気には難しいですが、徐々にでも日々喜びがあるんです。

―一歩ずつという感じですね。それもチームでやってるからこそ見えることですね。

チーム内で、介護福祉士も意見も求められるし、やっぱり責任も伴うんですよね。でも自分が必要だっていうことを常に他職種が気づかせてくれますし、学ぶこともたくさんあります。

―周りから認められながら仕事ができるっていうのはいいことですよね。

この環境だからこそですね。逆にこちらが求めることもありますし。無理して連携を作るんではなくて、もうこの病院自体が、チームでやるために作られてると言ってもいいかもしれませんね。

―今後介護職を目指すみなさんにアドバイスはありますか。

やっぱり施設で実習して、介護の体験がそれで終わっちゃうと、選ぶ機会がなさすぎると思うんですよ。だから、いろんなところに足を運ぶことが大切です。環境の違いで、介護の視点とかケアの手法も何通りもあると思います。ただ「知ってる人がいるから」「楽そうだから」と就職先を選ぶことなく、しっかり自分の目で見て、進んでほしいですね。

―世田谷記念病院とのことも、もっと知ってもらいたいですね。

実は見学会を毎月最終日曜日にやってるんですよ。見に来てくれる学生さんには、一つひとつコンセプトとその意味や取り組み、自分の役割などをお伝えしています。現代の医療と福祉の求める介護を知ってもらうためにも、チーム医療がどんなものかを見に来て欲しいです。私も見学対応していますし、大歓迎します!

 

  • 病院見学会の詳細はこちら
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    ―今後の目標を教えてください。

    グループ内で介護部として独立したということもありますし、教育研修体制の充実を図って、病院介護の魅力をもっと発信していきたいですね。

    ―病院ならではの介護を広めていくということですね。

    はい、それと入院から退院後までを想定したケアをするために、ご自宅に訪問することを当たり前にしていきたいです。仲間たちと一緒に考えながら取り組んでいけたらと思っています。

     


     
     
     

    休日は、ビール&映画、
    ビール&フライドチキンでリフレッシュ!

    ―話は変わるんですが、お休みの日はどう過ごしていますか?

    映画をいつも見に行ってます。やっぱり別世界に行けるところがいいです。

    ―どういう作品を見るんですか。

    泣ける系とかよりは「ヒーロー!」みたいなのが好きです。「オーッ」て感じで。

    ―じゃあ最近だとアベンジャーズとか。

    そう! ほらほら、これも自分で作っちゃったから(スマホケースを見せてくれる)。

    ―すごい! アイアンマンですね! ちなみに映画を見るときにこだわりはありますか。

    一番大きなポップコーンとビールをセットで置いて見てます。必ず誰かと見に行くんですけど、いつもいいシーンで必ずトイレの我慢ができなくなって、一度抜けて戻って(笑)。だから2回見ます。絶対我慢できないってわかってるけどそのセットが楽しみで。それが最高の休日の過ごし方です。

    ―何か、今ハマっている食べ物などありますか。

    今は韓国のフライドチキン!

    ―いわゆるフライドチキンと、どう違うんですか。

    外が「カリッ」「サクッ」と、クリスピーになってて、中がもう本当に「ジュワ〜ッ」ってしてるんです。でそれでいろんな味があって、今じゃ韓国好きの人の中じゃ知らない人はいないくらい流行ってますね。

    ―知りませんでした! どこで食べられるんですか。

    新大久保です! 今度機会があったら連れてってあげます。私が食べたいからいつでも。アハハハ(笑)。で、それと、生ビールがもちろんセットで。必ずお酢でつけた大根が付け合わせであるんですけど、それも美味しくて!

    ―わー美味しそうですね!

    最っ高! もう今すぐ行きたいもん(笑)。

    ―昨年(2017年)は、グループで参加した高円寺の阿波踊り(※)で踊られていたそうですけど、今年はいかがですか。

    う〜ん、今年は、まだ参加したことないスタッフに参加を譲るかもしれないです…でも去年初めて阿波踊りを体験したんですけど、すっごい楽しかったです!

    ―踊りがキレキレだったという噂を聞きました(笑)。

    いやいやそんな(笑)。でも、グループの人たちとのつながりを、汗をかきながら感じられたいい機会でした。まだ参加していない人はぜひ参加して欲しいですね!

    ※平成医療福祉グループでは、「平成連」として毎年、有志のスタッフが徳島、淡路島で阿波踊りに参加。2017年は高円寺での阿波踊りに初参加した。2018年も同様に各地の阿波踊りに参加予定。

     
     

     
     

    profile


    世田谷記念病院 介護福祉士 
    福崎 彩子(ふくざき あやこ)

    【出身】東京都江東区
    【資格】介護福祉士
    【担当】介護管理部 関東エリア課長
    【趣味】映画鑑賞(マーヴェルなどヒーローものが多い)
    【好きな食べ物】韓国のフライドチキン
    【尊敬する人物】家族みんな

     

    病院情報



    http://setagayahp.jp

    医療法人 平成博愛会 
    世田谷記念病院

    東京都世田谷区野毛2丁目30-10

    内科・整形外科・リハビリテーション科

    急性期病院での治療を終えられた患者さんを迅速に受け入れ、入院早期からの積極的な治療とリハビリにより、できるだけ早く自宅や施設に退院していただくことを目標としたPost Acute Care(急性期後の治療)を専門的に行う病院です。